2021年4月29日木曜日

雨の日はツバメウォッチング

今日からゴールデンウィークですが、あいにくの雨模様です。こんな日には園内にツバメが多数飛び交います。

池の上を飛び交うツバメの群れ。奥にいる大きな白い鳥はコハクチョウの吉田さんです。











さすがに飛びっぱなしでは疲れるのか、時々ネイチャーセンター左手の枯れヨシに集まって休んでいました。










近頃、池の奥にスズガモの大群がいます。この群れのおかげで、池が賑わって見えます。










ネイチャーセンターから見て右手の杭が並んでいるところにカイツブリが巣作りを始めました。ここは毎年営巣するお気に入りの場所です。ここも含めて、現在4か所でカイツブリが営巣準備をしています。










今日も園路沿いの茂みでウグイスがよく囀っていました。

「ホ~、ホ~チョチョチョッ!」








吉田さんは今日も一人ぼっちでした。
前回は、コブハクチョウ「てっちゃん」の飛来はいなくなってから9日後だったので、次は4/25の9日後の5/4かな?

(きりぎりす)

2021年4月28日水曜日

水槽内にアミエビが多数泳いでいた!

ネイチャーセンターに入館してすぐのエントランスホールには、園内や中海の生き物を飼育展示している水槽コーナーがあります。その一つ「中海の生き物たち」水槽に変化がありました。










水槽内に小さなエビ(体長約1cm)がたくさん泳いでいたのです。日曜日まではいなかったのですが…。


はじめは元々飼育していたスジエビの子かな、と思ったのですが、よく見ると姿が異なるので、アミエビのようです。中海のアミエビはニホンイサザアミと呼ばれていますが、これもそうなのかな?これは中海七珍の「オダエビ」で、大量に捕って佃煮にして食べると、ご飯がとても進む美味しさです。

どうやら、中海から海藻を採取して水槽に入れたとき、海藻と一緒に水槽に入ったようです。アミエビが泳ぐ様子を真横から観察する機会はなかなかありません。ご来館の際にはぜひ、水槽コーナーもご覧ください。

全身像。横から。














真裏から見た全身像。昔の特撮テレビドラマに出てきた怪獣に、これと似たものがいたような気がします。

























裏から見た複眼。















脚。光が当たると虹色に輝いて美しいです。
















あまり長い期間飼育できないと思われます。観察にはお早めのご来館をお勧めします。














(きりぎりす)

センダイムシクイの姿を確認!

 職員マルコメが、園内でセンダイムシクイのさえずりを聞いたというので、カメラを持ってJr.レンジャーの森を探索しました。すると間もなく、それらしい鳥の姿を確認できましたが、常に動き回っていてはっきりと観察できませんでした。


姿を見失って間もなく、少し離れた場所からセンダイムシクイのさえずりが聞こえました。さえずりを頼りに姿を探したところ、樹木の茂みからようやく姿が確認できました。


苦労して撮影した証拠写真。常に動き回っているので姿を捉えるのはとても難しく、ピントが甘いです。茂みの中に2羽影が見えたので、もう1羽いたのかもしれません。










ピントが大きく外れている写真ですが、センダイムシクイの特徴である頭央線(頭のてっぺんの中央に前後にはしる線)が認められます。











今日は園内で、キビタキ、オオルリ、センダイムシクイのさえずりが聞こえました。これまでの水鳥公園では考えられなかったことです。水辺で冬のカモやハクチョウ類の観察だけでなく、森林に飛来する春の夏鳥観察も楽しめるなんて、贅沢なことです。


(きりぎりす)

今日はキビタキがいました

今年の春は、Jr.レンジャーの森に様々な小鳥が現れているので、今日も歩いてみたらキビタキがいました。今季初認です。

今日確認したキビタキのオス・第1回夏羽。まだ園内で雄の成鳥は確認されたことがありません。










キビタキ探しをしていたところ、目の前にオオルリが飛び出してきました。キビタキは1か所でじっとせずに次々と動くので、観察・撮影がしにくいですが、オオルリはしばらくじっとしてくれる傾向が強く、ありがたいです。

自分から目の前に現れてじっとしてくれたオオルリのオス・成鳥。まるで「ボクもいるよ!」と存在をアピールしているようでした。











この他、常連のK合さんが、センダイムシクイと思われる小鳥を撮影していらっしゃいました。→後に職員マルコメがセンダイムシクイのさえずりを確認しました。

まだまだ当分の間は、Jr.レンジャーの森から目が離せません。


私たちは、鳥の生息地としてよりよい環境になるように、日々園内の環境を管理しています。そのため、これまであまり見られなかったオオルリ、キビタキ、クロツグミなどの野山の鳥が次々とやってきてくれるようになると、感慨深いです。現在のJr.レンジャーの森が、夏の小鳥たちによって立ち寄る価値がある、と認められたのだと思います。

私たちが良いと思う環境管理を行っても、鳥に気に入ってもらえなければやってきてはくれません。様々な鳥たちが園内にやってきてくれることが、私たちにとっての最高の栄誉です。


一方、池の周りでは、先日オオジシギが確認されたので、ジシギ類を見かけるとタシギ以外ではないかとドキドキします。この個体もちょっと気になったのですが、タシギかな?

識別の決め手となる翼や尾羽を広げて見せてくれないので、いつもスッキリしません。










このほか、今日の春らしい鳥は、

コチドリ2羽

ツルシギ夏羽1羽

ウズラシギ1羽

ハマシギ夏羽26羽以上

オオヨシキリのさえずり

セッカのさえずり

ヒバリのさえずり

飛び交うツバメ

などです。


コハクチョウの吉田さんは、今日は一人ぼっちです。


(きりぎりす)

2021年4月25日日曜日

さらにやってきた春の珍鳥!

朝から美しいアマサギがいて盛り上がっておりましたが、その後さらに珍しい鳥が現れました。注:この春に現れている「珍鳥」と呼んでいる鳥たちは、米子水鳥公園では珍しい鳥という意味であって、全国的に珍しい鳥というわけではありません。

キョウジョシギです。園内では12例しか記録がありません。ネイチャーセンター正面中央の島に飛来し、ほんの一瞬ではありますが目の前の岸辺にもやってきました。

















キョウジョシギ、ツルシギ、ハマシギ、ウズラシギがまとめて観察できるとは、中々贅沢な光景です。特に、生息環境の好みが異なるツルシギとキョウジョシギが一緒にいるのは珍しいです。さらにはタシギも合流していました。










4/19から姿が見られるウズラシギ。近頃は2羽でしたが、今日は一時姿を消した後、4羽現れました。1羽ごとに色の濃さが異なっていて面白いです。










珍しく吉田さんと夜を明かした「てっちゃん」。その後も水鳥観察桟橋向かいの草地で2羽寄り添っていました。吉田さんがしきりに鳴きながら首を高く上げ、頭を上下に振って「てっちゃん」を一緒に飛ぼうと誘っていました。そして、12:03に息を合わせて飛び立とうとしました。











しかし、当然吉田さんは飛び立てずに、池に突っ込んでしまいました。先に飛び立った「てっちゃん」は、吉田さんのもとに引き返してきました。










合流するたびに交わす求愛ディスプレイ。










このようなやり取りが毎回繰り返されています。吉田さんはてっちゃんと一緒に飛び立って水鳥公園の外へ出かけたい思いがあるようですが、いつもそれが叶いません。

今日もてっちゃんは、吉田さんから遠く離れる時がありました。

以下は2羽の行動記録です。


12:20 てっちゃん飛び去り姿を消す。

    間もなく、吉田さんはてっちゃんの後を追って、

    桟橋向かいの草地から500m先の半島まで移動。

13:01 てっちゃんが帰ってきて吉田さんと合流。

    間もなく、てっちゃんのみ桟橋向かいの草地に移動。

    各々離れて過ごす。

14:20 てっちゃん去る。


あいかわらずのツンデレ夫婦です。

今回2羽が一緒に過ごした時間は、およそ23時間半でした。さて、次に「てっちゃん」が現れるのはいつでしょう?


(きりぎりす)

吉田さんと夜を明かしたてっちゃん

今朝は、春の渡り鳥調査のため、職員が早朝から勤務しています。

池を見ると、吉田さんのコハクチョウ「吉田さん」の隣に「てっちゃん」の姿がありました。これまでは一緒にいるのは1日限りで、翌日には姿を消していた「てっちゃん」ですが、前日から滞在して夜を明かすのは珍しいです。9日間留守にした穴埋めかな?

6:42みとら撮影。










昨日初認のオオヨシキリの姿を、やっと写真に収めることができました。

6:51みとら撮影。










近頃、水鳥公園での珍鳥出現が相次いでおりますが、今朝もいました。今季初認のアマサギ夏羽です。園内ではなかなか見られず、いても150m以上先にいることがほとんどです。今朝は前浜右手の小島に佇んでおり、ネイチャーセンターからこんなに近い場所にいることは極めて珍しいです。しかもオレンジ色が美しい夏羽とは、さらに貴重です。

7:35みとら撮影。











そして、今朝の調査結果。

アオジのオス成鳥1羽を標識放鳥できました。クロツグミの雄を期待していたので残念ですが、1羽だけでも捕獲できたのは収穫です。

アオジ雄成鳥。春のアオジ雄は美しい!








(きりぎりす)

2021年4月24日土曜日

9日ぶりに「てっちゃん」現る!

 今朝も一人ぼっちのコハクチョウ「吉田さん」。8:32撮影。











10:09撮影。まだひとりぼっちです。










相方のコブハクチョウ「てっちゃん」がいなくなってからもう9日経ちます。昨年を振り返ってもこんなに間が開いた記憶はなく、もう番いを解消してしまったと思いました。

ところが、13:50にふと吉田さんを見ると、何といつの間にか「てっちゃん」が吉田さんと合流していました。まだ番いは健在でした!2羽とも9日ぶりの再会を喜んでいるようでした。










ところが、再会してアツアツの求愛ディスプレイを交わすと、すぐに吉田さんは丸くなって座り込んでしまいます。さっきまでの興奮はどこへ行ってしまったのか不思議なほど冷めるのが早いです。そのつれない態度に、隣にいる「てっちゃん」が不憫に見えます。


15:50頃、てっちゃんがおもむろに吉田さんのもとを離れ、遥か600mくらい先に行ってしまいました。遠く離れた「てっちゃん」のことが気になるのか、立ち上がって首を伸ばす吉田さん。











15:55、吉田さんがてっちゃんの後を追い始めました。










吉田さんが後を追ってきたのに気づいたのか、てっちゃんも振り返って吉田さんの方へ引き返してきました。


16:05、ついに2羽が合流しました。合流の瞬間に、吉田さんが喜びのあまり?「てっちゃん」に胸から飛びついて、てっちゃんにめり込んでいました。吉田さんはツンデレですね。



















その後、2羽で仲良く最初の場所に引き返してきました。まるで吉田さんが「てっちゃん」を連れ戻しに行ったようでした。










夕日の中で仲睦まじく寄り添う2羽。異種ペアの関係はもう終わったかと思われましたが、まだまだ目が離せません。




























てっちゃんはマガモのデコイに全く興味を示さなくなりました。それに伴い、てっちゃんの行動パターンが大きく変化して読めなくなりました。明日の朝にはまた姿を消しているのか、明後日にまた会いにやってくるのか、今後の同行に注目です。


そのほかの鳥の様子。

今朝、オオヨシキリを今季初確認しました。しかし、撮影はできませんでした。

9:50ごろ、近頃あまり姿を見かけなくなったオオタカが、オオバンを仕留めました。






常連のKさんが、一昨日(4/22)にJr.レンジャーの森でクロツグミのオスとメスを撮影し、写真を見せて下さいました。クロツグミは園内初記録です。実際に今日も、森の中でクロツグミのペアが確認できました。
このように、この春はJr.レンジャーの森に様々な渡り鳥が飛来しているので、ここで春の渡り鳥の標識調査を試してみることにしました。

その準備中に、園路沿いの茂みでウグイスが盛んに囀っていました。以前ご紹介した「ホーチョチョチョ」と囀る個体です。日中はなかなか藪の中から出てきませんでしたが、この時は全身丸見えの場所に頻繁に出てきて囀っていました。










そして、標識調査の準備が整ったら、早速鳥が捕獲できました。

クロツグミの雌成鳥。もちろん園内標識初記録です。





もう1羽、ウグイスの雌成鳥も捕れました。「ホーチョチョチョ」の相方さんかな?






今年の春は実に様々な鳥が出現するので油断できません。今度はどんな初記録の鳥が現れるのか、期待が膨らみます。
今日はオオジシギは確認できませんでした。しかし、ネイチャーセンターから約300m先の半島にそれらしき個体がいたので、まだ観察できる望みはあります。

(きりぎりす)

2021年4月22日木曜日

今日もいましたオオジシギ?

 昨日は様々な珍鳥が現れました。

そのうちの一つ、オオジシギ?が今日も観察できました。

ネイチャーセンター正面中央の小島で、ヨシの新芽にうずもれて丸くなっていたジシギ類が1羽いました。



怪しいと思い見張っていると、茂みから手前に姿を現しました。

姿を現したオオジシギ?(上)。ちょうどタシギも一緒にいたので、比較して観察できました。オオジシギ?のほうが一回り大きくて色白ですね。










タシギよりもくちばしが短めに見えることが、発見の第一歩です。










※4/25追記:上記のジシギ類はタシギだった可能性があります。4/25にもこれとよく似た個体を観察し、オオジシギだと思っておりましたところ、次列風切先端に明瞭な白線が確認でき、タシギと判明しました。

昨日オオジシギがいた場所には、キジの雄が散歩していました。後にメスも現れました。











コハクチョウ「吉田さん」は、今日も一人ぼっちです。



池には近頃カモが多数群れています。その過半数がスズガモです。










そのほか、春らしい鳥ではウズラシギ2羽とツルシギ夏羽1羽、ハマシギの群れ、トウネン夏羽1羽などがいました。

ウズラシギ。











トウネンはこの春初認です。










池の北岸では、ゴイサギの成鳥がじっと斜め下に注目していました。脚が鮮やかなピンクの婚姻色でとても美しいです。

9:47撮影。











そしてこちらは15:51撮影。ほとんど場所や姿勢が変わっていません。ほぼ一日中こうして過ごしていました。その視線の先には、よっぽど注目すべきものがあったのかな??





Jr.レンジャーの森も歩いてみましたが、今日はオオルリやルリビタキは見つかりませんでした。常連のKさんによると、朝にコサメビタキと思われる小鳥もいたそうで、写真を見せていただきました。昨日は近年まれにみる珍鳥ラッシュの日でした。

(きりぎりす)