2022年9月30日金曜日

秋の生き物観察はいかがですか?

園内を歩き回って秋の生き物たちの様子を観察していた時、園内では珍しいオオカマキリを見つけました。


正門前を歩いていたオオカマキリのメス。カメラ目線を向けてくれるのがありがたいです。

















正門に立つ丸太の看板前でオオカマキリを撮影していると、丸太の割れ目からニホンヤモリが慌てて飛び出してきました。その割れ目の中で何かがうごめいていたので確認してみたら、シマヘビが収まっていました。




















正門横駐車場に移動すると、足元からトノサマバッタが飛び出してきました。

きれいな黄緑色の、トノサマバッタのメス。普段は草地にいて姿が草に紛れていますが、このように開けた場所にいる時は、絶好の観察チャンスです。
















トノサマバッタを観察していると、お腹を地面に突き立て始めました。どうやら産卵場所を探しているようです。思いがけず、貴重な光景に立ち会えました。
それにしても、ここはお腹の先で地面を掘って産卵するには、地面が固すぎるのでは?
















今が旬な生き物、赤とんぼ。その代表がアキアカネですが、今では数がとても少なくなり、鳥取県では2022年のレッドリストの改定で、準絶滅危惧に位置付けられました。

アキアカネのメス。赤くならない個体が多いです。















アキアカネのオス。お腹だけ赤くなります。















水鳥公園ではアキアカネよりも数が多いナツアカネ。
頭からお腹の先まで全身真っ赤で、まさに完熟!といった感じのオス。















一方、赤さ控えめなナツアカネのメス。
















ジュニアレンジャーの森を歩いてみると、マテバシイの幹にシラホシハナムグリがいました。















シラホシハナムグリの少し上には、オオスズメバチが樹液をなめていました。今、園内の樹液酒場はどこもオオスズメバチに占領されています。おそらく、先ほどのシラホシハナムグリは元々は樹液をなめていたけれども、オオスズメバチに追い出されて仕方なく、ここでじっとしていたのでしょう。














カワセミ観察壁の近くの木陰にいたマユタテアカネのメス。マユタテアカネは、翅の先が茶色いものと透明なものとがいます。オスはお腹が真っ赤になり美しいです。




カワセミ観察壁の上に茂っているトウネズミモチの未熟な実に、コガタスズメバチがやってきていました。熱心に実の表面をなめているように見えるのですが、まだ熟していない実が美味しいのかな?















メダカ池の浅瀬には、メダカが大量に群れ泳いでいました。

















ようやく蒸し暑さもおさまり、屋外散策が快適な季節となりました。ご来園の際には、ネイチャーセンターからの野鳥観察と併せて、屋外で秋の小さな生き物探しもおススメです。

(きりぎりす)

ノビタキも到着!

今朝実施しました鳥類標識調査で、この秋初めてノビタキが確認できました。

今季初めてのノビタキ雄・第1回冬羽。

雄は全体的に黒味が強く、のども黒いです。



















雌・第1回冬羽も同時に捕獲できました。

メスはのどが白いです



















今はコヨシキリの渡りの真っ最中です。

コヨシキリ性不明・成鳥
















今日の調査結果

・コヨシキリ   N61R1 渡りの真っ最中!

・ノビタキ    N2   今季初認!

・シマセンニュウ N4    そろそろ渡りは終わり!

・セッカ     N2R1 1年中います!

以上、4種類、71羽(うち再捕獲2羽)。


シマセンニュウの渡りももうすぐ終わりです。

次は、ノゴマがもうそろそろやってくる頃ですね。


おまけ:

調査中に、オオルリのオスを1羽発見しました。秋の渡りで立ち寄ってくれたようです。園内ではこれまで春にしか見たことがなかったので驚きました。

(きりぎりす)

2022年9月29日木曜日

オグロシギ到着!

今日は、オグロシギがこの秋はじめてやってきました(写真右上)。よく似たオオソリハシシギが9/25以降いなくなってしまったので、ナイスフォローです。











もう一種、ダイゼンも2羽、今季初めて登場(写真左と中央)。ここでは珍客です。しかし、500m先のマガン半島にいたのが残念。もっと近くで観察したいものです。右端はアオアシシギです。











ネイチャーセンター目の前中央のカモ島に集合するカイツブリ。ほとんどが幼鳥ですが、どこ出身の子たちかな?今年は園内のカイツブリの子育ては壊滅状態だったので、他地域で生まれ育ったものと思われます。











カモ島がカモで賑わうようになってきて、カモ島らしくなってきました。












カモ島に集う、アカアシシギ、コアオアシシギ、ツルシギ、オグロシギ。





右手に見えるシギ島は、アオアシシギ、コアオアシシギと一緒に、カモ類で賑わっていました。




シギ島からカモ島に飛び移るコアオアシシギ。





今日はオオタカが姿を見せなかったせいか、右手に見えるウラギクの池にもシギたちが集まりました。





夕方、まだ明るいうちからネイチャーセンター前にやってきたゴイサギ幼鳥。










今日の注目の鳥

・オグロシギ 1羽 今季初認!

・ダイゼン 2羽 今季初認!

・ゴイサギ 4羽 今季は見られる数が少ない!

・ツルシギ 2羽

・コアオアシシギ 7羽

・アオアシシギ 8羽

・タカブシギ 1羽

・イソシギ 1羽

・ハマシギ 2羽

・アカアシシギ 1羽

・キジ オス幼鳥2羽メス1羽

・トモエガモ 1羽

・クロハラアジサシ 1羽 

など、47種類。


今日はメジロガモとシマアジは見られませんでした。


(きりぎりす)

2022年9月28日水曜日

今日もシギ祭り!

今日もネイチャーセンター前にシギがたくさんやってきてくれました!

今年はシギ祭りが連日みられて大当たりです。しかし、中型種ばかりで小型のシギの群れがやってこないのが気になります。


画角内に中型のシギが12羽もいる光景なんて、ここではなかなか見られません。

アオアシシギ、コアオアシシギ、ツルシギ、アカアシシギの混群。










アカアシシギに代わって、タカブシギ2羽が合流。











アオアシシギとコアオアシシギをじっくり見比べることができます。この2種の識別に自信がない方は、ぜひお勉強にお越しください。










アオアシシギとコアオアシシギがばったり鉢合わせになると、










やっぱり体格に勝るアオアシシギの方が優位ですね。










マツの樹上から獲物を探すオオタカ成鳥。今日は狩りの様子は観察できませんでした。











今日はシマアジが1羽いました。しかし、ずっと枯れヨシの茂みの中に潜んでいて、こんな感じでしか観察できませんでした。











メジロガモ2羽は、ネイチャーセンターから200~300mあたりの水域で一日中過ごしていました。なかなか2羽が接近せず、しかも頻繁に潜水するので、2羽の姿を同一画角内に納めることができるチャンスは少なかったです。







潜水を繰り返すメジロガモたちのそばには、ハジロカイツブリもいました。



米子水鳥公園名物?の波紋漁法で獲物を捕るコサギ。今年はあまり見る機会がなく、久しぶりに観察しました。くちばしで波紋を立てて獲物を誘引してとらえる、コサギだけの高等テクニックです。


このとおり、ちゃんとメダカを捕食していました。この個体は幼鳥ですが、どうやってこの技を身に付けるのでしょう?不思議です。




秋になるとよく鳴くモズ。
今日もメスがクロガネモチの梢でよく鳴いていました。誰に何を主張していたのかな?





今日の注目の鳥
・タシギ 1羽
・ツルシギ 2羽
・コアオアシシギ 7羽
・アオアシシギ 7羽
・タカブシギ 4羽
・イソシギ 1羽
・アカアシシギ 1羽
・シマアジ 1羽
・メジロガモ 2羽
・コサギの波紋漁法 1羽 
・オオタカ 1羽

など、42種類。


(きりぎりす)

メジロガモが増えて戻ってきた!

今朝、園内の様子を確認していた時に、メジロガモが目に留まりました。10日ぶりに帰って来たのね、と思って観察していると、右からもう1羽、視界に入ってきました。

なんと、2羽いました!園内でメジロガモが複数羽確認されたのは初めてです。

8:51撮影。










近頃園内に姿を見せていた(と思われる)のは左の成鳥雄で、今日新たに姿を見せたのは右の幼鳥雄です。9:10撮影。















水平観察距離は、およそ200mでした。
今後、もう少し近距離で、かつ光線が良い条件で観察したいものです。

一方シギ類は、種類は減りましたが数はまだ比較的多く、アオアシシギ4、コアオアシシギ7,ツルシギ1、アカアシシギ1、イソシギ1が確認できています。



オオタカ成鳥も1羽いました。コアオアシシギの群れを観察しているようでした。
今日もシギを狙っているのかもしれません。

(きりぎりす)

2022年9月25日日曜日

メボソムシクイ到着!

今日も鳥類標識調査を行いました。この秋初めてメボソムシクイが確認されました。


今季初のメボソムシクイ・成鳥。

もうそろそろやってくる頃では?と期待していたので、うれしいです。










本日の調査結果

・シマセンニュウ N29

・コヨシキリ   N75

・セッカ     N4R1

・メボソムシクイ N1

以上、4種類、110羽(うち再捕獲1羽)


この秋の調査で、今年初めて標識放鳥数が100羽を超えました。


(きりぎりす)

シギたちが戻ってきた!

今日は朝から約250名の美化清掃ボランティア活動が行われ、ウラギクの池周辺で草刈りをしたので、ウラギクの池周辺はもちろん、ネイチャーセンター前の鳥たちもみんな、500m先に避難してしまいました。

お昼ごろまではネイチャーセンターの近くに鳥が少ない状況が続きましたが、13:30頃からシギ類がネイチャーセンター前に帰ってきてくれました。










顔ぶれは昨日とほぼ同じく、アオアシシギ、コアオアシシギ、ツルシギ、アカアシシギ、ハマシギ、タカブシギです。オオソリハシシギは13:50現在、現れていません。


ハマシギは2羽いるうちの1羽に足環が付いていました。昨晩標識した個体の可能性が高いです。










クロハラアジサシ第1回冬羽も健在です。


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3年ぶりの美化清掃ボランティア開催!

「環境問題を考える企業懇話会」の皆さまによる米子水鳥公園の美化清掃ボランティアが、3年ぶりに開催されました。

従来ならば500名規模の大イベントですが、新型コロナウイルス感染防止のため規模を縮小し、約250名に参加して頂きました。
















開会式の後、トンボ池の草刈り、干拓地堤防の漂着ゴミ拾い、ウラギクの池周辺の草刈りの3チームに分かれて、9:00~10:00まで活動しました。

米子水鳥公園南側の堤防の漂着ゴミ拾いチーム














回収された漂着ゴミ















ウラギクの池周辺の草刈りチーム






























開会の挨拶を頂いた伊木隆司米子市長も、率先して草刈りをして下さいました。















10:00頃、作業を終えてお帰りになるボランティアの皆様











活動終了後の風景。15日に最後の草刈りを行った後、また伸びてきた草と、機械では刈れなかった部分の草も刈り取って頂き、岸辺の見晴らしが良くなりました!



これで、近頃ここで頻発しているオオタカの襲撃から、水鳥たちが身を守りやすくなったことでしょう。




シルバーウィーク最後の貴重なお休みの中お集まりいただきました、たくさんの地元企業のボランティアの皆様、ありがとうございました。来年もよろしくお願い致します。

(きりぎりす)