2025年6月29日日曜日

実はカルガモの親子ではありません

今、園内で毎日姿を見せているカモの親子は、
ヒナ11羽とヒナ4羽の2組です。

これまで、ヒナ11羽の親子をカルガモの親子として
紹介しておりましたが、
実は、この親子はカルガモではありません。
親鳥がマガモとカルガモの交雑個体と思われ、
その相手をカルガモと仮定して、
この両親から生まれたヒナたちは、
カルガモ3/4・マガモ1/4の交雑個体になると
思っていました。

ところが、ヒナが成長して幼綿羽から幼羽に換羽が進むと、
マガモの特徴が強く現れていることに気づきました。

交雑個体であるメス親の相手は、
どうやらマガモ(アイガモの可能性もあり)のようです。
つまり、その子たちは、
マガモ3/4・カルガモ1/4の交雑個体、
ということになります。

交雑個体の親子。
ヒナたちはほぼマガモの姿をしています。
16:06撮影。













一方、こちらはヒナ4羽の親子。カルガモです。
16:07撮影。













双方のヒナの姿の拡大写真がこちら。
上が交雑個体、下がカルガモのヒナです。
顔と体の模様に注目して比較してください。




















もうすぐ7月ですが、
今季はなかなかカルガモの親子の数が増えません。
そのため、今観察できる鳥で一番人気なのは、
萱島で集団営巣しているカワウとサギ類です。

(きりぎりす)

2025年6月27日金曜日

危機一髪!

昨日、ネイチャーセンター前の浅瀬に、
丸いうごめく物体を発見。6/26 10:59撮影。
















正体はスッポンでした。
毎年梅雨時に前浜に現れて、
産卵場所を探す様子が観察できます。
6/26 11:00撮影。
















潜水して去っていくスッポン。
お気に召す産卵場所が見つからなかったようです。
6/26 11:00撮影。















昨日もクロハラアジサシの群れが飛来しました。
6/26 13:20撮影。















一昨日の14羽も壮観でしたが、
昨日はさらに増えて17羽が乱舞しました。
風上であるネイチャーセンターに向かって
飛んでくる群れ。6/26 16:26撮影。













一昨日は300m先を飛んでいましたが、
昨日はネイチャーセンター目の前を乱舞しました。
6/26 16:33撮影。















するとそこに突然、
ハヤブサが飛び込んできました。
狙いを定めて急反転するハヤブサ。
6/26 16:34撮影。
















急降下して、ネイチャーセンターの目の前で
クロハラアジサシ1羽を捕獲寸前まで追い込みましたが、
地上に激突するのを回避してあきらめました。
まさに危機一髪でしたが、
超低空飛行で身をかわしたクロハラアジサシの勝ちでした。

再び急上昇したハヤブサ。6/26 16:34撮影。
















悔しそうにこちらをチラ見しながら
飛び去ったハヤブサ。6/26 16:34撮影。
















昨日はその後、
クロハラアジサシの群れは戻ってきませんでした。

そして、今日もネイチャーセンター前に
スッポンが現れました。11:04撮影。















今回は少し上陸しましたが、
結局池に帰ってしまいました。
スッポンはとても用心深いカメです。11:08撮影。















今日もクロハラアジサシが飛来しましたが、
3羽だけでした。

一昨日ご紹介しました、
261種類目の鳥「レンカク」は、
昨日、今日と姿を見せませんでした。
一昨日の晩は激しい雷雨だったので、
それが影響したのかな?

(きりぎりす)

2025年6月25日水曜日

261種類目の鳥とクロハラアジサシ14羽

今朝9:35に、当園初記録の鳥を発見しました。
261種類目になります。

こんな鳥です。10:05撮影。
















16:40撮影。















17:03撮影。


この鳥は一日中いました。
昨日の休園日に出勤していたみとらによると、
昨日もそれらしき鳥が1羽いたということなので、
もしかしたら昨日からいるのかもしれません。

もう一つのニュースは、
クロハラアジサシの14羽の群れが飛来したことです。
300m先の3本杭を奪い合うクロハラアジサシたち。
14:36撮影。














タカの茂み横の入り江の杭に群れるクロハラアジサシ。
その背後をカルガモの親子が泳いでいました。
ヒナが幼く、新顔と思われます。
ヒナの数は6羽かな?14:49撮影。













これだけまとまった数のクロハラアジサシが
飛来したのは初めてかもしれません。
中には、まだ夏になる前なのに、
もう冬羽に換羽した個体もいます。
17:12撮影。















繁殖期真っ只中の時期なのに、
鳥の移動を感じる一日でした。

野鳥の世界では、もう繁殖が終わって、
早くも越冬地への移動を始めているのかな?

(きりぎりす)

2025年6月23日月曜日

カルガモ親子がハヤブサに襲われた

お昼頃、園内をハヤブサがぐるぐると
飛び回っていました。

何をしているのか望遠鏡を覗いてみると、
なんと12羽のヒナを連れたカルガモ親子を
襲っていました。

何度も何度もアタックし、
ついにヒナを一羽捕まえました。
自然の世界はとても厳しいです。

襲ったハヤブサも子育ての最中なのかもしれません。











ポタチャン

湖面に映る逆さ大山


 









昨夜は土砂ぶりの米子水鳥公園でした。

今朝は一転して、風がなく静かです。
池に映る逆さ大山がとてもきれいです。

少しでも風が出てくると消えてしまう逆さ大山。
見ることができるのは短い時間だけです。

10時頃には風が吹き始めて、
見えなくなってしまいました。

ポタチャン

2025年6月20日金曜日

園内初記録のヒバカリ(2025/6/19)

ご注意!
この記事にはヘビの写真が掲載されています。

今日もカルガモの親子が3組見られました。
内訳は、ヒナが4羽、5羽、12羽です。

そのうち、ヒナ12羽の親子がつばさ池を何度か横断し、
親子全体の姿がよく見えました。

つばさ池を南から北へと横断中の親子。
ヒナが時々伸びあがって羽ばたくのですが、
小さな翼をパタパタする姿がとてもカワイイです。
16:47撮影。













カルガモのヒナは、驚くほどよく潜水します。
12羽のほとんどが潜水して姿が見えなくなる瞬間も
時々あります。16:48撮影。













北岸にたどり着くとヒナたちは潜水をやめ、
12羽が揃って見えました。16:49撮影。







昨晩、帰宅しようと園路を歩いていたところ、
みとらが園路を横断中のヘビを発見しました。
よく見ると、これまで園内で見つかったことがなかったヒバカリでした。

貴重な機会なのでヒバカリを確保し、
今日撮影しました。大きくて丸い目がカワイイです。










ヒバカリは直射日光や暑さが苦手なので、
暑い昼間は涼しい部屋で保管して、
日差しが弱まり涼しくなった日没後に
発見場所に戻しました。18:45撮影。










この個体は体長は50cm弱で、手でいくら触っても
全く噛みついてこない、とてもおとなしいヘビでした。

これまでに園内で確認されているヘビは、
アオダイショウ、シマヘビ、ジムグリの3種で、
これにヒバカリが加わって4種類となりました。
いずれも無毒です。


17:55頃、臨時解説員のKさんが、
ネイチャーセンター北側のヨシ原付近で
ササゴイの声が聞こえる、と教えてくれました。

知らせを受けてすぐに姿を探しましたが、
発見できませんでした。
しかし、鳴き声を数回確認できました。

明日以降、姿が見られるかもしれないので、要注意です。

(きりぎりす)

2025年6月15日日曜日

ヒナが12羽のカルガモの親子再登場!

ヒナを12羽連れたカルガモの親子が現れました。
近頃みられる親子(ヒナ4羽、5羽)よりも
ヒナが成長しており、
今季最初に見つかった2組の親子の片方かもしれません。
→6/29追記:日齢はほぼ同じですが、
初日の親子はカルガモであったのに対し、
この親鳥は交雑個体なので別です。
11:55撮影。













12日以降、時々姿を見せるようになった、白いチュウヒ。
右の翼の換羽が進み、羽が不ぞろいになっています。
17:43撮影。















今日は、ヒナが4羽、5羽、12羽の
計3組のカルガモの親子が現れました。

一時、園内からカモ類がほとんどいなくなりましたが、
昨日からヒドリガモ、キンクロハジロ、オカヨシガモが数羽戻ってきました。
ハジロカイツブリの夏羽がまだいます。

(きりぎりす)

2025年6月12日木曜日

カルガモの親子と白いチュウヒ

今日は地元の保育園の皆さんが遠足で来館されました。
ちょうど観察ホールに入ってこられたとき、
正面にカルガモの親子が泳いでいました。
今日初めての登場がちょうど来館時に重なるとは、
とても幸運でした。

園児さんに注目されながら池を泳ぐ親子。
ヒナは4羽でした。10:05撮影。












つばさ池の北岸を目指して急ぐ親子。
10:06撮影。













ようやく北岸の木陰に到着。
すると、一列の陣形を解いてヒナが散らばり、
食べ物探しを始めました。
ヒナたちが水面に張り出した木の葉に飛びついているのは、
葉にとまっているユスリカを食べていると思われます。
10:13撮影。














頭部が真っ白なチュウヒがマガン半島にいました。
15:19撮影。
















チュウヒのそばにハシブトガラスが舞い降りてきました。
15:22撮影。
















少しずつ近づいてきて威嚇してくるカラスに
我慢できなくなってジャンプしたチュウヒと、
それに驚いて飛び立ったハシブトガラス。
15:22撮影。















チュウヒもハシブトガラスもすぐ近くに着地。
なぜかチュウヒに背を向けて、
頭を上下に振って繰り返し鳴いていたハシブトガラス。
頭を上下に振りながら鳴くのはハシボソガラスの特徴ですが、
ハシブトガラスも行うのですね。15:22撮影。
















閉館後に、つばさ池の真ん中を横断する
カルガモの親子を見つけました。
ヒナが5羽みえたので、先ほどの親子とは別です。
18:00撮影。















カルガモの親子は初認後、
最多で3組(6/7にヒナ5羽、7羽、8羽)確認されていますが、
出現頻度は少なく、観察できた方は幸運です。
近頃、最もよく現れているのは、ヒナ4羽の親子です。

(きりぎりす)

2025年6月9日月曜日

前浜に夏毛のチョウセンイタチ現る

ネイチャーセンター前にチョウセンイタチが現れました。

毛の色が濃くて短い夏毛のチョウセンイタチ。
夏毛はボロッとした感じの姿をよく見かけますが、
この個体は色つやが良くて美しかったです。
16:10MARUKOME撮影。















昆虫でもさがしていたのかな?
チョウセンイタチは、観察してみるとかわいいですが、
子育てをしている鳥にとってはとても怖い天敵です。
16:11MARUKOME撮影。
















(きりぎりす)

2025年6月7日土曜日

子育てに勤しむ鳥たち

ネイチャーセンターの浄化槽の手すりに
ツバメの子が並んでとまって、
親鳥の給餌を待っていました。
飛んでいる右上の2羽は、右が子、左が親で、
子が親の後を追って餌をねだっています。10:40撮影。
















親鳥は、追いかけてくる子ではなく、
柵に並んで待っていた子に餌を与えていました。
10:40撮影。
















つばさ池の浄水設備の浄化槽に、
カルガモの親子が泳いでいました。
ヒナが7羽の親子でした。
このままでは親鳥は脱出できますが、
ヒナたちは出られないので、
自分たちで脱出できるように、
職員が板でスロープを作っておきました。
14:16撮影。















しばらくして職員が浄化槽の様子を確認したところ、
親子の姿はなく、無事に脱出できたようでした。

その後、ウラギクの池のそばにヒナ7羽を連れた親子がいました。
さきほど浄化槽の中にいた親子かもしれません。
15:57撮影。













ネイチャーセンター目の前を移動中のヒナ7羽の親子。
ヒナが出られないようなところに間違って降りないように
気を付けてね!16:51撮影。













今回のように、カルガモのヒナが深い溝などの自力で脱出できない場所に落ちていることが時々あります。このような場合は、スロープを置くなどして自力で脱出できる手助けをしてあげることをお勧めします。

(きりぎりす)

2025年6月4日水曜日

カルガモの親子がやっと登場!

今朝、カルガモの親子を今季初確認しました。

第1発見は、タカの茂み前の入り江に入っていく後ろ姿でした。
そこで、急いで保護区内のタカの茂みに確認に行きました。

タカの茂み前の入り江から、
岸辺に沿ってウラギクの池方向に向かう親子。
ヒナは12羽いました。9:18撮影。













ウラギクの池に先回りして、あらためて観察。
案の定、親子はつばさ池からウラギクの池に
入ってきました。
ウラギクの池で食べ物を探しながら移動する親子。
9:35撮影。












私がネイチャーセンターに戻った後も、
親子はウラギクの池周辺でのんびり過ごしていました。

そしてふと前浜を見ると、目の前に親子がいました。
ヒナの数は、先ほど観察していた親子と同じ12羽です。
あれ?さっきまでウラギクの池のほとりで
昼寝していなかったっけ?

この親子が現れた場所は、
ウラギクの池から200m近く離れていて、
かつ、ウラギクの池とは反対の北側から現れたことから、
別の親子(2組目)と思われます。
10:24撮影。












今日もカモ島には、様々なカモがお昼寝に集まりました。
ヨシガモもいて、今日はオスとメスのペアでした。
13:29撮影。















ネイチャーセンター南側から、
再びカルガモの親子が登場。
後から現れた親子かな?15:01撮影。
















前浜の南端からカモ島に向かって移動する親子。
15:01撮影。
















カルガモの親子といえば、
このように一列で泳ぐ姿が定番です。
一見、ほほえましいですが、
これは親鳥が急いでヒナたちを安全な場所に
連れていこうとしている必死な姿です。15:02撮影。













カモ島の右端を通過する親鳥。
一方ヒナたちは、枕木に行く手を阻まれて
障害物競走になっていました。15:02撮影。
















親子は、カモ島にあがって一休みするのかと思いましたが、
島の後ろを反時計回りに泳いで、左端から出てきました。
15:03撮影。















今度はネイチャーセンター北側のヨシ原を
目指して急ぐ親子。15:04撮影。















すると、親鳥が突然進路を変えて騒ぎ始めました。
どうしたのかな?15:04撮影。
















ヒナを盾にして?何者かを威嚇する親鳥。
15:04撮影。
















親鳥が威嚇していたのは、写真左のオスでした。
幸い、このオスには敵意がなく、
親子から離れていきました。15:04撮影。













そして、目的地にたどり着いた親子。15:04撮影。
















今年のカルガモの親子の初認は昨年よりも6日遅く
2000年以降では6/17,6/8に次いで
3番目に遅い記録となりました。

ようやくカルガモの親子の観察シーズンとなりました。
これから7月まで親子が観察できる見込みで、
8月になるとヒナが成長し、幼いヒナは見られなくなります。
ヒナの成長はとても早く、
およそ2ヶ月で親鳥とほぼ同じ姿になります。

この時期はヌカカの活動期の真っ最中でもあるので、
ご来園の際には虫よけ対策をしてのお越しを
おすすめします。

親子がいつどこに現れるかは分かりませんが、
晴天時は順光で見られる午後がおすすめです。

(きりぎりす)