2019年1月3日木曜日

ツルのハンドパペットの発展

 バードカービング・デコイ公募展での展示のご紹介です。
今回の展示では、全体を通して
 デコイからバードカービング、そして野鳥保護への発展を実感できるよう
展示をまとめていました。
 今回の展示のために写真を整理してきたらこんな写真が出てきました。
初期型のハンドパッペト, 2001年 ,パタクセント野生生物研究センター ツル繁殖施設 (メリーランド州) 神谷提供


 アメリカの国際ツル財団やパタクセント野生生物研究センターでは、絶滅の恐れのあるアメリカシロヅルなど絶滅の恐れのある鳥類に対して、人間が飼育して個体数を増やそうという試みが多く行われていました。しかし、人間が雛から育てた個体は、人間を親だと思ってしまい、次の世代の繁殖や野生復帰の障害となりました。そこで、人がヒナに餌をやるときに親鳥の格好をすることにしました。この写真は、当時使われていた飼育員たちが鳥の格好をする作業服とヒナに餌を渡す親鳥の顔です。



 これを改善したのが山階鳥類研究所に出入りしていた内山春雄さんです。
アメリカで発展してきたバードカービングの技術が、このハンドパペット作りに利用されました。

















 現在、様々な種類で同様な取り組みが行われ様々な種類のパペットが製作されています。


















 今回の展示では、内山さん改良のハンドパペットをお借りして展示しています。
手元で餌を挟んで渡せるよう舌がバネとなっていて嘴をピンセットのように使えます。
内山さんのサイト:
バードカービングと木象嵌の世界 



米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展
平成31年1月6日(日) まで
米子水鳥公園 ネイチャーセンター 視聴覚室で開催中です。