2015年10月30日金曜日

今日新着の鳥いろいろ

今日は、今季初確認の鳥が多数ありました。

今季初認の鳥は、つぎの4種類です。

・オオハクチョウ 成鳥6幼鳥2  目視にて
・タヒバリ     幼鳥1      標識調査にて
・キクイタダキ  メス幼鳥1   標識調査にて
・アトリ       メス幼鳥1   標識調査にて

今季、まだ目視で確認できていない鳥が、鳥類標識調査で続々と確認されました。
今はオオジュリンの渡りのピークのようで、今日は6:00~14:30の間で141羽を標識・放鳥しました。
今日の標識調査では8種類(オオジュリン、シベリアジュリン、ジョウビタキ、キクイタダキ、アトリ、タヒバリ、モズ、カワセミ)計148羽を標識しました。
いつもは3種類程度なので、珍しいことです。

昨日現れたサカツラガンは、16:45時点で今日は確認できていません。
今朝いた151羽以上のコハクチョウは、
午前中のうちに殆どが安来の田んぼへ向かったため、
その中に紛れているかもしれません。
夕方のねぐら入りが要注目です。
















オオハクチョウ。明け方には8羽いましたが、
発見後まもなく飛び去りました。

















ジョウビタキ(オス)。
園内で姿はよく見かけますが、標識調査で捕獲されるのは珍しいです。


















キクイタダキ(メス)。
水鳥公園ではあまり見かけません。
体重わずか6g!

















シベリアジュリン(オス第1回冬羽)
これがいつも見る姿です。
以前ご紹介した記事の写真と見比べてみてください。


















タヒバリ。
冬の田んぼでふつうに見られる鳥ですが、
水鳥公園では見られる機会がとても少ないです。
もちろん、標識調査でもほとんど捕獲されません。



















モズ(メス)。
いかにもやんちゃそうな顔つきです。
このくちばしで噛まれたら出血するので、
標識調査で取り扱うときは要注意な鳥です。

















アトリ(メス)。
これまた、冬の農耕地では普通の鳥なのに、
水鳥公園ではほとんど見かけません。標識調査でもまれです。

















カワセミ(幼鳥)
標識調査で時々捕獲されます。
しかし、その割にはネイチャーセンター前に現れる個体にはいつも足環がついていないので、意外と多く水鳥公園にやって来ているようです。

(きりぎりす)

2015年10月29日木曜日

コハクチョウと一緒にサカツラガン!

今日の15:40頃、ネイチャーセンター正面約200m先の水面に舞い降りたコハクチョウの群れに、サカツラガンが1羽混じっていました。思わぬ珍客の登場にびっくり!

















着水した後、コハクチョウの後に続いてどんどんネイチャーセンターに接近してきました。
コハクチョウの一員のように列に並んで泳ぐ姿が、かわいかったです。

















そしてついに、目の前20mくらいのところまでやって来ました!
超大サービス!光線加減もばっちりでした!

















しかし、観察ホールからのお客さん達の熱い視線が気になったのか、横目でこちらをチラ見した後、コハクチョウと一緒に500m先の岸辺まで泳いでいってしまいました。
あっという間の大サービスでした。

















妙にそわそわしていて居心地が悪そうだな、と思ってみていると、案の定、一緒にいたコハクチョウと一緒に飛び立ち、一時見えなくなってしまいました。
つかの間の滞在だったのか、とがっかりしていたら…。

















しばらくしたら戻ってきてくれました!よかった~。
そして、そのまま日没を迎えました。

しばらく居てくれたらいいですね~♪

(きりぎりす)

2015年10月28日水曜日

韓国国立科学博物館から市民活動の視察

韓国からお客様がおいでになりました。
韓国国立科学博物館の
ハク・インファン先生です。


米子水鳥公園や日野川のオシドリの市民活動が大変すばらしいと韓国で聞かれて
米子水鳥公園までおいでいただきました。

二時間ほどさまざまな資料や展示をお見せしました。
また、最近の先生のお気に入りの本は、「米子水鳥公園の生態系と野鳥図鑑」だそうです。
韓国のAmazonで手に入れたそうです。

世界は、とても狭くなっているようです。



2015年10月26日月曜日

御手蒔きの「ヤマザクラ」を植えました

天皇皇后両陛下が2013年の植樹祭に合わせて行幸啓されたおりに、御手蒔きになった「ヤマザクラ」の苗を記念碑の近くに植樹しました。地元の在来木から採取した種から実生を育てています。
水鳥公園の名物の一つとして大切に育てていきたいと思っています。

2015年10月25日日曜日

月光に照らされるコハクチョウ

近頃、コハクチョウのねぐら入りは18:00前ぐらいでかなり遅いのですが、
今日は、夕焼けがきれいな時間からコハクチョウが帰ってきました。
一番早かったのが16:40頃で、続々と帰って来始めたのは17:25頃以降でした。



17:27頃、続々と池に舞い降りるコハクチョウたち。


















そして、続々と出かけて行くカモたち。
カモが夜行性であることを実感する光景です。




















帰ってきたコハクチョウたちは、ネイチャーセンター前に集まってきました。
今日は月がきれいなので、月光に照らされるコハクチョウ風景がみられるかも。
と期待して、様子をみていると…。




























18:17の風景。
月に照らされる水面に集まって休むコハクチョウたち。
今晩はおよそ30羽のコハクチョウが前浜で眠っています。
写真では表せない、すばらしい風景なのですが、
なかなかこの風景をお客様にご覧いただくことができません。

イベント化するには、広報の時間を含め、
少なくとも2か月くらい前から計画する必要がありますが、
コハクチョウが前浜に集まって、
かつ、月がきれいな日を確実に予測することはできません。
この光景に立ち会えるのは、ご縁があった幸運な方のみです。

いつか、「月夜のコハクチョウを見る会」
という企画を催してみたいものです。



●今日の鳥ニュース!

ツバメの群れが飛来!
10月24日の夕方に開催した、開園20周年記念コハクチョウ観察会の最中、ネイチャーセンターの目の前にツバメの群れおよそ20羽が飛び交いました。19日以来の確認です。まだ居たのですね!

タゲリ初認!
10月24日にタゲリ1羽を今季初確認しました。今日も1羽園内にいました。

アメリカヒドリがもう1羽現る!
今日、これまでいた1羽以外に、もう1羽アメリカヒドリの雄が現れました。
アメリカヒドリが複数羽現れたのは、開園以来初めてだと思います。
新たに現れた方は色の鮮やかさに欠けるので、幼鳥かもしれません。

ハイイロチュウヒ初認!
今日、ハイイロチュウヒ1羽を今季初確認しました。
全身褐色ですが、体が小さく見えたので、オスの幼鳥かも。

マガン20羽がお昼寝!
今日の昼間、マガン20羽が園内でくつろいでいました。
ようやくマガンが園内で過ごしてくれるようになってきました!
このほか、ヒシクイが2羽、19日以降毎日います。

亜種ダイサギ現る!
これまで園内にいたダイサギはみな亜種チュウダイサギでしたが、
今日、冬鳥として飛来する亜種ダイサギ(オオダイサギ)が現れました。
アオサギと同等かそれ以上に大きな体は、存在感満点です。
亜種チュウダイサギの足はすべて黒いのに対し、
足のふしょあたりから上が黄色いのが特徴です。

コハクチョウただいま99羽以上!
今日の夕方にねぐら入りしたコハクチョウを99羽まで数えました。
これ以降は暗くて見えませんでしたが、100羽以上いるようです。

(きりぎりす)

2015年10月23日金曜日

オオジュリン到着!

今日は、明け方から鳥類標識調査を行いました。
















明け方6時前の風景。

ネイチャーセンター前浜には、コハクチョウが6羽眠っていました。
その傍らでは、ダイサギとコサギが朝食を求めて、
忙しく動き回っていました。


















今朝の調査で、今季初めてオオジュリンを確認しました。
いよいよオオジュリンの群れが中海に到着したようです。


















ノゴマのメス幼鳥もいました。
ノゴマはそろそろ通過してしまいます。
たくさんいたコヨシキリは、すっかり少なくなりました。

















今朝は、コハクチョウ74羽、マガン8羽、ヒシクイ2羽を確認しました。
そのほとんどが、朝7時頃までに安来の田んぼへ飛び去ってしまいましたが、
ガン類は昼寝のために水鳥公園に帰ってきました。
14:20現在、コハクチョウ27羽、マガン8羽、ヒシクイ2羽がいます。
コハクチョウは、昼寝のためにわざわざ帰ってこないので、
今日渡ってきた新着グループかもしれません。


















アメリカヒドリは順調に居ついてくれています。
いつもネイチャーセンター正面右手寄りに群れているヒドリガモの中にいます。
ヒドリガモとアメリカヒドリの交雑個体も1~2羽います。


















夏鳥の姿はほとんど見かけなくなりました。
夏鳥の代表であるツバメは、
10月19日を最後に姿を見かけなくなりました。
現在、最後?の夏鳥、チュウサギが1羽います。


おまけ:
10月11日の記事「あなたは誰?」の鳥の正体について、
時々お問い合わせをいただいておりましたので、お知らせします。
この鳥の正体は、シベリアジュリンの幼鳥です。
野鳥図鑑には、このような姿のシベリアジュリンは記載されていないので、
識別に苦労しました。
いつもはオオジュリンがたくさん捕獲される中に数羽混じっているのに、
今回はオオジュリンよりも先に見つかったことも、迷った一因です。

(きりぎりす)

2015年10月22日木曜日

米子水鳥公園開園20周年記念式典を開催

米子水鳥公園は、今日で開館20周年です。
これを記念して、式典を開催しました。

平日にもかかわらず、50名ほどの方がおいでになり、20周年を祝うことができました。
式典では、角 博明 米子副市長と、遠藤保人 元米子水鳥公園友の会代表に挨拶いただきました。



また今回、米子南ロータリークラブ様より寄贈いただいたモニターを披露しました。
貴重な北極圏でのコハクチョウの繁殖の写真や渡り調査の結果を披露しております。


式典では、
10年以上にわたって継続して貢献いただいている6つの団体に感謝状を渡しました。
各団体は、実際には米子水鳥公園で20年前後の活動実績があり、これだけ多くの団体に協力いただいていることに改めて感激しました。




この他、記念出版の紹介や記念講演をさせていただきました 。



記念写真





   開館 20周年を記念して、バードカービング飛翔の修繕をしていただきました。
この他、書ききれないほど多くの支援をいただいております。   
米子水鳥公園は、このような皆さんの思いを受け、さらに努力していきたいと思っております。
どうぞ、今後ともご支援をよろしくお願いいたします。

2015年10月21日水曜日

米子地区環境問題を考える企業懇話会よりモチノキの寄贈


米子地区環境問題を考える企業懇話会の皆さんから
モチノキの寄贈をうけました。

ありがとうございます。


















米子地区環境問題を考える企業懇話会の皆さんには、明日の20周年記念式典で
感謝状をお渡しする予定です。

この木が、皆様の活動と同様に成長するよう、大切にしていきたいと思います。




2015年10月19日月曜日

降りる池を間違えちゃった?


今朝は、水鳥公園の西から南にかけて霧が立ち込めていて、
開園して間もなく、園内も霧に包まれました。
いつもは左手にはっきりと見える、彦名東橋や粟嶋神社すら全く見えなくなりました。
視程100mちょっと、といったところでしょうか。
霧は午前中のうちに晴れました。


そして、今日は時々ガンがやって来ました。



11:30頃にやってきた5羽のガンのうち、3羽を撮影したところ、
2羽はヒシクイで1羽がマガンでした。残る2羽の種類は不明です。

マガンの中にカリガネが混じっている?と期待したので、ちょっと残念。
こうしてみると、マガンとヒシクイは全然大きさが違いますね。
今年は妙にヒシクイがよくやって来ます。
この5羽もいつもどおり、降りずに西へ去りました。



















17:15頃に飛来したマガン9羽。
上空に来て、降りるか否かしばらく迷っていましたが、
やがて降りてくれました。
園内にガンが降りたのを見たのは久しぶりです。



















しかし、マガンたちは何とも居心地が悪そうです。
例えるならば、
「入るお店を間違えちゃったお客」
という感じです。



















案の定、17:30頃、西へ飛び去ってしまいました。
来月は落雁の観察会を予定しているのですが、
こんな調子で大丈夫かな…。



















コハクチョウがねぐら入りを始める17:00過ぎ頃、
池の上空をたくさんのアブラコウモリが飛び交っていました。
冬眠に備えて、今が稼ぎ時なのでしょう。

水鳥公園では、毎年ゴールデンウィークにコウモリの観察会を開催していますが、
この時期は、まだ明るいうちからコウモリが飛び始めるので、
今の方がコウモリの観察会をするのにちょうどよい気がします。




マガンが数百羽ねぐら入りする光景を早く観たいものですが、
今年はちょっと心配な雰囲気です。

(きりぎりす)

2015年10月18日日曜日

開園20周年記念コハクチョウ観察会

今日から1週間、開園20周年を記念して、記念イベントを開催しています。
そのひとつ、夕方に開催したコハクチョウ観察会の様子をご紹介します。


















この記念観察会には、米子水鳥公園の設立運動に関わった講師をお招きし、
開園までの経緯を紹介して頂きました。




















当時の貴重な映像をまとめた記録映画を上映。
中海の干拓工事の様子や、市民による設立運動の様子に、
皆さん見入っていました。




















次に、双眼鏡を持って中海の湖岸に移動。
安来の田んぼから帰って来るコハクチョウを待ちました。

























美しい夕焼け風景の中、V時編隊で飛んで来るコハクチョウの群れが、
私たちの頭の上を通過し、園内に舞い降りました。

穏やかな気候、コハクチョウの大サービス、美しい夕暮れ風景と相まって、
20周年記念にふさわしい、とても密度の濃い観察会になりました。
観察会終了後に、参加して下さった皆様に記念品をお配りしました。



24日(土)17時から18時まで、2回目の記念観察会が同様に開催されます。
今日の観察会に参加できなかった皆様には、ぜひご参加頂きたいです。

(きりぎりす)

襲ってこないので安心してください

今日から一週間、開園20周年を記念して、
ネイチャーセンターを無料開放しています。

お天気もよく、お客様もいつも以上に多く来館していただいるのですが、
ちょっと困ったことになりました。
妙にネイチャーセンターの周りにハチが多く飛んでいて、
刺されないか不安の声が時々寄せられているのです。

実は、毎年この時期はアシナガバチの結婚シーズンでして、
異性との出会いを求めてオスのハチがたくさん飛び交うのです。



たくさん飛んでいるのは、セグロアシナガバチです。
そして、飛び交っているハチの殆どはオスです。
オスのハチは毒針を持っていないので、安全です。

















これがオスのセグロアシナガバチ。
お尻の先が丸くて、顔が白っぽくてやや迫力に欠けます。







































一方、こちらがメス。
お尻の先がとがっていて、顔がオレンジ色です。
顔つきも、オスよりもちょっと強面です。

先のオスの写真と比べてみてください。


飛び交っているハチは、人間には関心がないので、手で払ったりしなければ安全です。
確かにアシナガバチが飛び交っている光景は怖いですが、
襲ってくることはありませんので、どうぞご安心ください。

但し、メスがまったくいないわけではありません。
新女王となるメスも、オスとの出会いを求めて飛び回っているので、
手で払ったりしないよう、ご注意ください。

(きりぎりす)

2015年10月15日木曜日

前浜にウラギク

米子水鳥公園の前浜にウラギクが咲いていました。

干潟の奥地に生育する、
紫色のきれいな花を咲かせる植物で、
漢字で浦菊と書きます。

山陰地方では、あまり見かけない花ですが、
水鳥公園の水鳥が休むために作った島に咲き始めました。
偶然、本来の生息地に近い、
塩分のある水のかぶる環境だったためでしょう。



一時期、東京湾では殆ど見かけることがなくなっていたウラギクが、
こんなところにも生えてくるなんて驚きです。

ポタちゃん

2015年10月12日月曜日

ヨシゴイ初認!オシドリも多い!

今日の注目の鳥はこちら。ヨシゴイです。
















もうそろそろ夏鳥とはお別れの季節ですが、
去ってしまう前に辛うじて存在が確認できました。
ヨシゴイは今年の初認。幼鳥です。
ネイチャーセンター前浜の岸辺を、ヨシに紛れて歩いていました。

発見したのはお客様でした。
教えて頂き、ありがとうございました!

















15:00頃、マガンが6羽飛来して池に降りたのですが、
ほんの数分で西に飛び去ってしまいました。
今年の水鳥公園は、妙にガン類に嫌われているような気がします。
















その一方で、いつもはほとんどやってこないオシドリが、
今年は続々とやってきます。
今日は2群れで計26羽。最多記録をさらに更新!
生息環境が全く異なるホシハジロの群れと一緒にいる光景は珍しいです。

















そして、コハクチョウの傍らに群れるオシドリの群れ。
渡りの時期ならではの光景。本来はありえない組み合わせです。



18:00前に、ガンが13羽ねぐら入りしました。
暗いので種類はわかりませんでした。

また、18:30頃、マガン約30羽の群れが
池の上空を待っていましたが、やはり西へ去ってしまいました。
今季の水鳥公園は、まだマガンのねぐらとして落ち着いていないようです。

(きりぎりす)