2017年8月30日水曜日

カイツブリとメダカの攻防
















今、園内の池の水がとても透き通っていて、
ネイチャーセンター前の浅瀬では、潜水するカイツブリの様子がよく見えます。
8月23日の記事でもご紹介しています)
風があると水面が波立って見づらくなるので、
風が無い時がおすすめです。
















水中でメダカを追うカイツブリの影。
カイツブリの左手前に見える、無数のメダカの影に注目。

そして、カイツブリの影の周囲にさざなみが立つとき、
たくさんのメダカが水面を飛び跳ねています。
















メダカが飛び跳ねている部分を拡大。
メダカが跳ねる光景を見たことがある人は、とても少ないのでは?
米子水鳥公園ならではのレアな光景です。
















メダカを捕えて浮上したカイツブリ。
自由自在に水中を泳ぎ回る、
カイツブリの水中の機動力の高さはすごいです。

今後、カモ類がたくさん渡って来ると、
池の底がカモたちにかきまわされます。
さらに、冬が近づくにつれて天気が悪くなり、
風が強まって波立つので、
底質がまきあげられて、どんどん池の水が濁ってきます。

潜水カイツブリの観察を楽しめるのは、
天候が安定していてカモ類が少ない、今ならではです。

(きりぎりす)

シマアジ新着!

現在、秋の渡り鳥が続々と飛来中の米子水鳥公園。
今日は、シマアジとチュウシャクシギが、この秋初飛来です。
















とっても地味な秋のシマアジ。
9月号の水鳥公園だよりのおすすめの鳥です。

このほか、チュウシャクシギも1羽いましたが、
写真を撮る前に「ホイピピピ…」と鳴きながら飛び去ってしまいました。

今日の秋の渡り鳥は、11:30現在、
タカブシギ2羽、タシギ1羽、トウネン13羽
が確認されています。

(きりぎりす)

2017年8月28日月曜日

オオタカの飛来















先日から、人工湿地に出来た干潟状の環境にシギが集まっていますが、
今日は、オオタカがやってきました。
シギたちは、オオタカに追われてもしばらくすると戻の場所にもとってきます。

最近雨続きで水位が上がっているところが多いので、
他に降りる場所が無いのでしょうか?



絶滅危惧植物の調査

今日は、米子水鳥公園へ絶滅危惧の植物の調査に
兵庫の博物館の研究員の方が来られました。
残念ながら、今年は雨が多かったせいか
池の水位が高く
数株しか見つけられません出した。




2017年8月27日日曜日

まだ続きがあった!

今日は朝からシギ類が続々とやって来ていましたが、
午後になってもその状況は続きました。
















水面に漂う水草の塊の上に群れるシギたち。
見るたびに顔ぶれが変化し、
タカブシギ2、トウネン3、ヒバリシギ6、キリアイ2
が確認できました。
























そして極めつけはこちら。
脚がオレンジ色で明瞭な白い翼帯があるチドリ。
ハジロコチドリです。写真提供は、発見者のTさん。
 (ミズカキチドリの可能性も否定できませんが、いずれにしても珍しい!)
水鳥公園では、2011年9月16日以来、2例目です。


















夕方に行った鳥類標識調査で、ヒバリシギ1羽を標識できました。
水鳥公園では標識初記録(96種類目)です。


今日は鳥たちにとって絶好の渡り日和だったようです。
明日以降も楽しみですね。

(きりぎりす)

シギ類が続々と飛来!

今日は、シギ類が続々と飛来しました。
















シギ類10羽の混群。
逆光でよく見えませんが、小さいのがトウネン、
大きめなのがタカブシギまたはクサシギかな?
















こちらは、コアオアシシギとキリアイ(中央手前)。
いずれも今季初認で、キリアイは珍しいです。
コアオアシシギも久しぶりです。

次はどんな鳥が現れるのか、楽しみな季節になってきました。
渡りの時期の鳥との出会いは一期一会です。
まめにフィールドに通いましょう。

シマセンニュウの渡りも順調で、
今朝の鳥類標識調査でも40羽以上が標識されました。
過去最多記録だった昨年をはるかに上回る、
超ハイペースな標識記録です。

オオバンの巣は、昨日、今日と親鳥の姿がありません。
無事ヒナが生まれていれば嬉しいのですが、
ヒナの姿は確認できていません。

(きりぎりす)

2017年8月26日土曜日

子どもラムサールクラブの小学生がラジオ番組製作を体験!

米子市のローカルFM「DARAZ FM 79.8mHz」
が募集した番組製作体験に、
子どもラムサールクラブの小学生が参加しました。

「EcoネットワーククラブNEWS」というチーム名です。
放送は、DARAZ FM にて
2017年8月26日(土) 17:00~17:30
    9月6日・13日(水) 18:30~19:00
    9月7日・14日(木) 6:00~6:30
            9月9日・16日(土) 7:00~7:30
の予定です。

お近くの方は、ぜひ聞いてみてください。

遠方の方は、こちらから。
http://www.darazfm.com/ 

2017年8月25日金曜日

ハヤブサが目の前を横切った!















今日も、お昼過ぎにゴイサギの群れがどこからともなくやって来て、
池の上を旋回していました。


すると、ゴイサギの群れに向かって
東方向からハヤブサの幼鳥が突進してきました。

結局、ハヤブサは少しゴイサギを追い回しましたが深追いはせず、
ネイチャーセンターの目の前を横切って急旋回し、
東へ飛び去りました。


















ネイチャーセンターに向かって飛んできたハヤブサ。
近すぎて&速すぎて、AFが追い付きませんでした。

近頃、ハヤブサの幼鳥が時々現れて、
サギ類を襲う様子が見られます。

(きりぎりす)

秋の渡りの調査を始めました

今年も秋の渡り鳥シーズンを迎え、鳥類標識調査を始めました。

18日から調査をはじめて、
いきなりシマセンニュウが10羽以上標識されました。
今日も19羽標識できました。
例年ならば調査初期は数羽程度しか標識できないので、
序盤からかなりのハイペースです。

今年はいつもよりも2週間くらい早く調査をはじめていますが、
幸先が良いです。

今朝標識できた鳥は、次のような顔ぶれです。
















オオヨシキリ第1回冬羽

















オオヨシキリ幼鳥


















シマセンニュウ成鳥


















シマセンニュウ幼鳥


















セッカ成鳥

















セッカ幼鳥


一方、池の岸辺には、
セイタカシギ10羽とソリハシシギ2羽がいました。
近頃、シギの仲間が時々見られるようになってきました。
着実に秋の渡りが始まっています。

















セイタカシギ10羽の群れ。
はるか遠くにいたので、もっと近くに来てくれないかな~。


















水面を漂っている水草の塊の上には、
トウネンが降りて採食していました。
浮遊している水草の上を歩けるなんて、小さなシギならではですね。

(きりぎりす)

2017年8月24日木曜日

ゴイサギが昼間に前浜に集合!

お昼過ぎに、ネイチャーセンター前にゴイサギが集まってきました。

普段ゴイサギは、昼間はネイチャーセンター左手に見える、
池の北岸の茂みに潜って休んでいるのですが、
何かに驚いてこちらへ逃げてきたようです。
幼鳥3羽、第1回夏羽2羽、成鳥1羽が集まりました。
















左が今年生まれの幼鳥、右が成鳥です。
年齢によってこんなに模様が違います。
















基本的にはおとなしく並んでとまっていますが、
時々隣同士で威嚇しあっていました。

















こちらは、
左が二年目(第1回夏羽)、右が幼鳥です。

ゴイサギは、0歳、1歳、2歳で羽色が異なるので、
2歳までは外見で年齢が分かります。


ゴイサギは夜行性で、昼間は木の茂みに潜っていて姿が見づらいです。
時々ネイチャーセンター前にやってきますが、夕方や雨天時など、
薄暗いときばかりなので、こんなに明るい時に目の前に集まることは珍しいです。

この後ゴイサギたちは、また何かに驚いて一斉に飛び立ち、
再び池の北岸の茂みへ帰っていきました。

つかの間の珍風景でした。

(きりぎりす)

アシナガバチの巣を間近で観察!

今、ネイチャーセンターの館長室の窓際に、
ヤマトアシナガバチが営巣しています。

その様子が、窓ガラス越しによく見えます。
普通は危なくて巣に近づけませんが、
ガラス越しなので、目の前数センチの超至近距離で安全に観察できます。

注:館長室はお客様が普段入れない場所です。
もし観察をご希望の方は、解説職員にご相談ください。


























現場はこんな感じです。
育房のふたが黄色いのがヤマトアシナガバチの特徴です。
(キボシアシナガバチも黄色い蓋を作ります)


















働き蜂が、肉団子を運んできて幼虫に与えています。



















働き蜂の顔。
毒針を備えているだけあって、怖い顔をしています。



















一方。こちらはオスバチ。
目が大きくて色が薄く、メスである働き蜂と比べるとやさしい顔つきです。
毒針を持っていないからかな?
オスバチは全く働かないので、働き蜂に邪魔者扱いされていて、
巣の上に追いやられていました。

(きりぎりす)

2017年8月23日水曜日

潜るカイツブリとチョウトンボ

いま、ネイチャーセンターから観察できる面白いものをご紹介します。















潜水しているカイツブリ。

カイツブリは潜水してしまうと姿が見えなくなってしまいますが、
ネイチャーセンター2階の観察ホールから目の前の浅瀬を見ると、
潜水しているカイツブリの姿がよく見えます。

水中のカイツブリの姿を見られる機会は、とても貴重です。
運が良ければ、水中からカイツブリに追われて追い詰められたメダカの群れが、
水面を飛び跳ねて逃げる様子が見られることもあります。
これまたレアな光景です。
















そして、視線を下から前に向けてみると、
目の前をチョウトンボがヒラヒラと舞っていました。

地上からでは、空バックの逆光条件でしか見られませんが、
ネイチャーセンター2階から見ると、紫色に輝く美しい翅がよく見えます。
しかし、体が小さくて、かつ、とても不規則に飛ぶので、
写真にとるのはとても難しいです。
小さく写るのがやっとでした。

(きりぎりす)

キジバトが子育てを始めました

8月20日に、園内で木の枝をくわえたキジバトとすれ違いました。
キジバトが向かった先を見てみると、
木の茂みの中に巣を作っている最中でした。

園内の多くの小鳥たちは、もうヒナが巣立っていますが、
こんな時期から繁殖を始めるのは、
繁殖時期を選ばないキジバトならではかもしれません。
















木の枝を雑に積み重ねて、隙間だらけの巣を作っています。















木の葉の合間から、私の様子をうかがう親鳥。
いずれも8月20日撮影です。


8月23日現在、親鳥が巣にじっと座っています。
抱卵に入っているのかもしれません。

子育てがうまくいくように祈りながら、
そっと見守ることにしましょう。

追伸:
オオバンも23日現在、抱卵中です。
巣作りしているのを見つけてから1か月以上たつので、
そろそろひなが生まれてもよさそうですが、
まだヒナの姿は確認できていません。
なお、オオバンの抱卵期間はおよそ3週間だそうです。

(きりぎりす)

2017年8月20日日曜日

カワセミが眼下にやってくるようになりました

















米子水鳥公園では、秋になると親離れしたカワセミの若鳥が
ネイチャーセンターの目の前の杭にいつくようになることがあります。
今年は、まだ八月というのにそんな鳥がやってきました。
昨日から、センターの前でずっとダイビングを繰り返しています。

2017年8月19日土曜日

ロシア沿海地方と交流

鳥取県の交流事業でロシア沿海地方環境団体「ロストク」と交流をしました。
一緒に中海クルージングや中海環境フェア―・フェスタに参加したり、
エコ行燈づくりをしました。

 また、学習交流会では、日頃の活動を
ジュニア・レンジャークラブとラムサールこどもクラブの
それぞれのメンバーから発表してました。
ロシアのグループと同じような活動をしていたり、
同じような生き物を観察したりしていてとても興味深かったです。














また、米子水鳥公園では、8月20日~8月31日まで、特別に中海環境フェアーで展示したロシア沿海地方の写真を展示します。ぜひ一度ご覧ください。

2017年8月17日木曜日

サルハマシギ

















午前中に、ネイチャーセンターの前に見慣れないシギを発見!!サルハマシギでした。


まだ、夏羽が多く残っている個体でした。

ポタちゃん









2017年8月14日月曜日

池の水生植物調査

毎年米子水鳥公園では、つばさ池のいて水生植物の調査をしています。

今年は、学芸員実習の学生さんと一緒に調査しました。
調査をしていると今年は、これが水鳥公園の池の中からドーンと出てきました。









ウミ坊主? ウミブドウ?   
どちらも、違います。







ボートのオールに引っかかってきた 「シャジクモ」 です。
シャジクモは独特のにおいがします。
また、食べても、もそもそして美味しくなさそうです。



2017年8月11日金曜日

気になる視線

現在、ネイチャーセンターの前右手に見える、
杭の列の真ん中で抱卵中のカイツブリ。

いろいろな鳥がとまる場所なので、子育ての場所には不向きと思っていましたが、いまのところ特に大きな問題もなく抱卵を続けています。

しかし、今日は心配していたとおりの状況になりました。
















カイツブリの巣の近くの杭にとまるコサギ。
コサギは特にカイツブリの巣を意識しておらず、
親鳥も警戒していません。
















ところが、その後コサギが次々と杭の列にとまり始めました。
















コサギの中には、カイツブリの巣の直近の杭にとまるものが現れました。
さすがにこれには親鳥は黙っておらず、
立ち上がってコサギをにらみつけ、警戒の声を上げていました。
お腹の下には卵が2個見えます。
この緊急事態に、普段は遠くへ出かけている番い相手も巣のそばを離れず、
コサギの動向を監視していました。


動画はこちら。


このコサギも、特にカイツブリの卵を盗んでやるぞ、
という様子ではなかったのですが、
時々カイツブリをじっと見つめるのが気になります。
親鳥も、コサギのこの視線がいやなのでしょう。
コサギの視線がそれると、親鳥は抱卵を再開して、
巣材の補充や羽繕いをしていましたが、
やっぱり落ち着かない様子でした。

結局、その後もコサギたちは何もせずに解散し、杭の列から去りました。
カイツブリも一安心です。

さて、この巣は卵が4つあったのですが、いつの間にか2個に減っていました。
過去に、この辺りで子育てをしていたカイツブリの巣で、
ヒナがふ化する度にヒナの姿が消える怪現象がおきていました。
http://yonagomizutori.blogspot.jp/2016/08/blog-post.html
今回も同じことが起きていないか心配です。

(きりぎりす)

オオバンの巣が襲われた!

8月6日の出来事です。

この日は、朝からオオバンの巣に親鳥がいませんでした。

午後になっても親鳥が巣に戻らず、
どうしたのかな、と思っていたら、
16:40頃、何とオオバンの巣にチュウヒが舞い降りました。
巣の卵を狙っているのでしょう。

すると、どこからか親鳥が大急ぎで巣に戻ってきて、
チュウヒを懸命に威嚇しました。
普段は片親しか見かけませんでしたが、
この時は両親でかけつけて大声で鳴き、
水を跳ね上げてチュウヒを威嚇していました。
















チュウヒを威嚇するオオバンの親鳥。
写真中央右寄りのヨシの陰にチュウヒがいます。

















親鳥の迫力に圧倒されたのか、
チュウヒは飛び去りました。
卵をくわえておらず、くちばしも汚れていないので、
卵の捕食は未遂に終わった、と願いたいです。
巣内の卵の安否が気になります。

それにしても、チュウヒが巣を襲うとは驚きました。
チュウヒはふつうはこの時期にはおらず、
いても稀に現れるだけなので、
巣を襲うとしたらカラスかイタチだろうと思っていました。
予想外の天敵の襲撃でした。
















チュウヒが去った後も、興奮が冷めない様子の親鳥たち。
しばらく巣のそばをウロウロしていました。


そして、台風の影響で風雨が強まった7日、8日を迎えましたが、
オオバンは巣に戻って、嵐の中で抱卵を再開していました。
どうやら卵は無事だったようです。
嵐を乗り越え、今日も抱卵を継続しています。

どうか、鳥取県初の繁殖が成功することを祈ります。

(きりぎりす)