2023年8月25日金曜日

今日の調査結果

今日は早朝から鳥類標識調査を実施しました。

明け方に調査地の上空をコウモリとツバメが多数飛び交っていたので、もしかしたらこれらが捕獲できるかもしれないと思っていたら、本当にツバメが捕れました。


ツバメ 性不明・幼鳥。水鳥公園の鳥類標識調査ではほとんど捕獲されないので貴重です。










ツバメの幼鳥は尾羽が短いので、飛んでいる姿をよく見れば肉眼でも分かります。




















額と喉の色が白っぽいのも幼鳥の特徴。
















捕獲できたツバメの中に、1羽だけ大人っぽい幼鳥がいました。

ツバメ 性不明・幼鳥。全体的に色が濃く鮮やかです。















左端の尾羽だけ成鳥の羽になっていて、細長く伸びていました。




額と喉に成鳥の赤茶色の羽毛が多く現れていますが、白っぽい幼羽が残っているので幼鳥と分かります。頭骨の骨化の進行も不完全でした。特に換羽の進行が早い個体のようです。















水鳥公園では、今の時期はセンニュウ類が秋の渡り調査の主な捕獲対象です。今日捕獲できたのはシマセンニュウだけでしたが、1羽だけ興味深い個体がいました。

一番外側の羽が外から4枚目の羽よりも短く、翼の形がウチヤマセンニュウによく似ています。
















しかし、くちばしの長さは標準的なシマセンニュウでした。ウチヤマセンニュウならばくちばしが数ミリ長く、もっと面長です。















近年、ウチヤマセンニュウとエゾセンニュウが毎年捕獲されているので、今後に期待です。また、昨年捕獲できなかったマキノセンニュウを、今年は捕獲したいものです。


今日の調査結果:

・ツバメ     N6羽

・オオヨシキリ  N6羽

・シマセンニュウ N14羽

以上、3種類、26羽を新規で標識放鳥。

日曜日にシマセンニュウが多数捕獲されたので、今日も多数捕獲できることを期待していたのですが、平凡な結果に終わりました。しかし、明け方にツバメが6羽捕獲できたことが今日の大きな成果でした。


もうひとつの成果がこちら。ツマグロバッタのオスが捕獲できたことです。

先週の調査中に鳥と一緒にメスが園内で初めて捕獲されましたが、今日はオスが初めて捕獲できました。メスは地味でしたが、オスは鮮やかな黄色で目立ちます。先週メスを捕獲した場所とほぼ同じ場所で捕れたのが不思議です。










(きりぎりす)