目を凝らして声の主を探すと、茂みの中を素早く動き回る小さな影が見えました。

茂みの間から顔を見せてくれた声の主は、キクイタダキでした。


とにかく動きっぱなしで、枝から枝へと休む間もなく飛び移るので姿を追うのは大変でしたが、一瞬だけ全身が見えるところに止まってくれる時もありました。
揺れる頭の羽毛にちらりとオレンジ色が見えたので、この個体はオスです。
キクイタダキは日本最小の鳥として有名で、体長はわずか10cm程度。とってもかわいい鳥です。水鳥公園では、秋から春にかけて、園内の木々の茂みの中で姿を見かけるときがありますが、頻度は少なく久しぶりの登場です。
水鳥公園では池に浮かぶカモやハクチョウにばかり目がいきがちですが、園内の木々の茂みやヨシ原を注意してみると、いろいろな小鳥やキジに出会える時があります。
この秋は、ノゴマやアリスイ、ホオアカ、ツリスガラなど、普段の野鳥観察ではなかなか姿が見えない鳥が、園内のヨシ原で見つかっています。いろいろなところにセンサーを張り巡らせて、野鳥観察をお楽しみください。