昨日夕方、ヌートリアに襲われてダメージを負ったオオタカですが、
今朝はどこかで獣に襲われて死んでいるのではないか、と心配しながらネイチャーセンターを開館しました。
そんなとき、ふと昨日オオタカが姿を消した辺りに目を向けると、
オオタカがいました。
視聴覚室のスクリーンの真裏に位置する、キャットウォークの手すりにじっと止まるオオタカ。観察ホールからかなりの至近距離。窓辺に立つ私の姿が見えているはずですが逃げません。やはり弱っているのでしょうか。
びしょ濡れだった羽毛もきれいに乾き、精悍な姿に戻っていました。
見たところ、特にけがを負った様子はありません。
オオタカは、朝に発見してからお昼過ぎまで、このままじっとしていました。
その間に来館されたお客様に、このオオタカを望遠鏡でご覧いただきました。お客様は、至近距離で見る鮮明なオオタカの鋭いまなざしに感心していました。
この後、オオタカは付近を少し飛ぶようになりました。でも、この場所が気に入ったのか、飛んでもまたここに戻り、休んでいました。
こうしてオオタカは、ネイチャーセンターのあちらこちらに飛び移り、最後に南西方向に飛び去りました。
一時は、ネイチャーセンター玄関前の手すりの柱にも止まりました。こんなところにオオタカが止まっているなんて、不思議な光景でした。
飛び去る直前のオオタカ。止まっている場所は、視聴覚室の屋根の上です。
このオオタカは、今年生まれのまだ0歳の幼鳥。体格から雄だと思います。大変な体験をしたこのオオタカ、ヌートリアがトラウマになっていないか心配ですが、厳しい自然界を逞しく、オオタカらしく生きてほしいと思います。
��文・写真:きりぎりす)