本日夕方、なんとも意外な事件がおきました。
米子水鳥公園の生態系の頂点に君臨するオオタカが、
意外な生きものに襲われたのです。
オオタカを襲ったのは、ヌートリアでした。
ネイチャーセンター左手にある島の岸辺に降りていたオオタカのそばを、
ヌートリアが泳いでいました。
すると、ヌートリアが突然向きを変えてオオタカに猛突進!
面食らったオオタカは、両足を突き出して応戦。
しかし、ヌートリアの猛攻に押され、空へ緊急避難しました。
ところが、オオタカは怪我を負ったのか、池に墜落。
そこへさらにヌートリアが襲いかかり、水面でもみ合いとなりました。
ヌートリアが去った後、ヘロヘロになったオオタカが、元いた島に泳いで上陸。
全身びしょぬれになったオオタカは、草むらに隠れるようにじっとしていました。
普段は襲う立場なのに、まさか自分が襲われるとは。しかもヌートリアに。茫然自失な感じでした。
しばらく休んでから、飛び立っては池に墜落を何度か繰り返し、最後にネイチャーセンター前の丸太の柵に泳ぎ着きました。そして、びしょ濡れのみすぼらしい姿になってしまったオオタカは、ヒョコヒョコと歩いて茂みの方へ移動して、やがてネイチャーセンターの床下に潜っていきました。
保護も視野に入れて、捕獲用の網を持って床下に探しに行ってみると、私の目の前1mのところでじっとしていました。そこで、カメラを取りに行って戻ってみると、すでに姿は消えていました。このオオタカの安否が心配です。
それにしても、草食獣のヌートリアがほかの生きものを襲う光景は初めて見ました。
見たことがないような猛ダッシュでオオタカに襲いかかる様は、何か恨みがあるかのような迫力でした。
呑気で大人しいイメージがあるヌートリアの意外な一面を目の当たりにしました。
��文・写真:きりぎりす)