2016年11月17日木曜日

巨大飛行船の登場に中海のコハクチョウが大混乱!

昨日、コハクチョウが生息している中海から安来平野にかけての上空を
巨大な飛行船が航行し、コハクチョウが大騒ぎする事態となりました。

ちょうど2000年元旦深夜に打ち上げられた花火で、
水鳥公園のコハクチョウがいなくなった時とよく似ています。


昨日14:30頃、水鳥公園付近に現れた巨大な飛行船。



14時半頃、水鳥公園に続々と飛来したコハクチョウたち。
大きな声で騒いでおり、興奮している様子が伝わります。
その数500羽以上。中海のコハクチョウのほぼすべてが水鳥公園に集まってきました。
今季最多数です。
コハクチョウの群れが手前に集まっているのは、
大山の頂上付近(水鳥公園の東側上空)に飛行船が航行しているからで、
飛行船からできるだけ離れたいのでしょう。


















そして今日もほぼ同じ状況です。
普段なら安来の田んぼで採食かお昼寝中の時間帯ですが、
朝、採食に出かけてから間もない9時過ぎに続々と帰ってきて、
水鳥公園の池の上で右往左往しています。
つまり、二日にわたってコハクチョウたちの正常な採食が阻害されている状態です。
写真右側にかすかに飛行船が写っています。
写真のとおり、飛行船が航行している場所はかなり遠いのですが、
コハクチョウたちは警戒して池の北岸に偏っているので、
飛行船の航行はコハクチョウに対してかなり影響が大きいようです。

















2000年の花火の時と状況が違うのは、
コハクチョウが水鳥公園にいない時間帯のはずなのにたくさんいる、という点です。
安来の田んぼで何かあった時は、
水鳥公園がコハクチョウの避難場所となります。
安来の田んぼと水鳥公園が正常に揃っていてこそ、
コハクチョウが中海に生息できます。

もう一点、花火と状況が異なるのは、
コハクチョウの行動に影響する行為が、数日間にわたって連続して行われるという点です。
この飛行船は19日まで航行する予定だそうです。

昨日、安来でコハクチョウを見ていた人のブログやフェイスブックでも話題になっており、
ハクチョウを心配する声が多く寄せられています。
明日以降の飛行船の航行にあたっては、
コハクチョウが驚かないように配慮して頂けたらいいですね。

(きりぎりす)