2012年3月30日金曜日

コハクチョウの旅立ち

毎朝変わらずたくさんいたコハクチョウ達ですが、

今日の夕方、意を決して旅立ちました。

その数およそ100羽。



私ども職員も、夕方の明るいうちに、

これだけ大規模に旅立つコハクチョウを見るのは非常に稀。

開館以来指導員を努めている職員も、

まだ1度しか見たことがないとか。



雪化粧をした大山を背景に、

コハクチョウの大群が飛び立つ光景は壮観でした。



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昼間の様子。

ネイチャーセンター前にほとんどのコハクチョウが集まり、

のんびりくつろいでいました。







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ところが、17:00頃、コハクチョウ達がそわそわし始めました。

「フーッ、フーッ」と独特な声を上げ、

頭を縦に振りながら池の北西岸に移動し始めました。

今日は東寄りの微風が吹いており、風下に移動していたのです。



これはまさに、飛び立つ前ぶれです。

これから始まるであろう、大規模な北帰行。

職員一同はその場に居合わせたお客様と一緒に、

固唾をのんでその様子に注目しました。











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飛び立つ雰囲気が高まったり萎えたりを何度か繰り返した後、

17:42についに飛び立ちました!









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大山に向かって続々と飛び立つコハクチョウたち。

餌場へ移動する時とは全く違う、

大きな声で鳴きながら飛び立っていました。









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大山の前を反時計回りに旋回し、真北へと飛び去るコハクチョウ。

900kmノンストップの旅の始まりです。

過去の調査結果から、おそらく13時間後にはロシアに辿り着くことでしょう。



動画も撮影してあるので、是非ご覧下さいませ。

















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ところが、途中で引き返してくるコハクチョウが続出。

飛び立ったのはおよそ100羽ですが、

そのうちの半分くらいは舞い戻ってきました。



周りが北帰行ムードだったので、ついつられて飛んでしまった、

といったところでしょうか。







今晩、みんなまとめて旅立ってしまうのかと思いましたが、

18:45現在、まだ108羽残っています。



明日の朝、何羽コハクチョウが残っているか、

そして、今朝いたオオハクチョウがまだ残っているか、

楽しみです。