毎朝変わらずたくさんいたコハクチョウ達ですが、
今日の夕方、意を決して旅立ちました。
その数およそ100羽。
私ども職員も、夕方の明るいうちに、
これだけ大規模に旅立つコハクチョウを見るのは非常に稀。
開館以来指導員を努めている職員も、
まだ1度しか見たことがないとか。
雪化粧をした大山を背景に、
コハクチョウの大群が飛び立つ光景は壮観でした。
昼間の様子。
ネイチャーセンター前にほとんどのコハクチョウが集まり、
のんびりくつろいでいました。
ところが、17:00頃、コハクチョウ達がそわそわし始めました。
「フーッ、フーッ」と独特な声を上げ、
頭を縦に振りながら池の北西岸に移動し始めました。
今日は東寄りの微風が吹いており、風下に移動していたのです。
これはまさに、飛び立つ前ぶれです。
これから始まるであろう、大規模な北帰行。
職員一同はその場に居合わせたお客様と一緒に、
固唾をのんでその様子に注目しました。
飛び立つ雰囲気が高まったり萎えたりを何度か繰り返した後、
17:42についに飛び立ちました!
大山に向かって続々と飛び立つコハクチョウたち。
餌場へ移動する時とは全く違う、
大きな声で鳴きながら飛び立っていました。
大山の前を反時計回りに旋回し、真北へと飛び去るコハクチョウ。
900kmノンストップの旅の始まりです。
過去の調査結果から、おそらく13時間後にはロシアに辿り着くことでしょう。
動画も撮影してあるので、是非ご覧下さいませ。
ところが、途中で引き返してくるコハクチョウが続出。
飛び立ったのはおよそ100羽ですが、
そのうちの半分くらいは舞い戻ってきました。
周りが北帰行ムードだったので、ついつられて飛んでしまった、
といったところでしょうか。
今晩、みんなまとめて旅立ってしまうのかと思いましたが、
18:45現在、まだ108羽残っています。
明日の朝、何羽コハクチョウが残っているか、
そして、今朝いたオオハクチョウがまだ残っているか、
楽しみです。