2021年7月25日日曜日

虫捕りトラップ延長調査結果報告

 昨日回収した虫捕りトラップの餌の腐り方がいまいちだったので、

もう一晩延長した結果をお知らせします。


トラップA










トラップB










トラップC











トラップD










採れた虫は、トラップごとに種類別に仕分けして集計しました。

これはトラップAの仕分け結果ですが、左側のバットに入っているケースはすべてシロテンハナムグリで、1ケースにつき10匹ずつ入れてあります。そして、一つだけ端数の2匹のケースが含まれています。











昨日と今日の採集結果を表にまとめました。





予想どおり、昨日よりもはるかに多くの虫が捕れました。昨年はトラップの餌の腐敗が早く、設置後2日目でたくさん捕れたので、今年は2日目で回収するスケジュールを組みましたが、結果的には3日目で最大の効果が得られました。来年は3日目で回収する日程でイベントを開催しようと思います。

圧巻だったのはトラップAです。昨日も最も多く捕れましたが、今日の152匹は断トツでした。狭い森の中で少ししか位置が違わないのに、これだけ成果に差が出るとは驚きです。


参考までに、昨年開催したイベントの採集結果がこちらです。


仕掛けたトラップの数が全然違うので、今年の結果と単純に比較はできませんが、今年はカブトムシやクワガタムシ、カナブンの数が少ない結果となりました。その一方で、シロテンハナムグリの数は今年の方が多く、トラップの数が少ないのに昨年よりも多く捕獲できました。また、シロテンハナムグリとよく似たシラホシハナムグリが、シロテンハナムグリに対してどのくらいの数がいるのか(シラホシ1に対してシロテン9)が明らかになり、とても興味深い成果でした。

もう一つ興味深かったのは、昨日はコメツキムシの仲間が多く捕獲できたのに、今日は全く捕獲できなかったことです。昨日数えきれないほど多くとれていたヒラタケシキスイの仲間も、今日は少なめでした。コメツキムシやヒラタケシキスイの仲間は、腐った果物よりも新鮮な果物の方を好む傾向があるのかもしれません。

なお、昨日、今日とも、採集した昆虫は、標本にする必要がある数匹を除き、すべて元の場所に逃がしました。


トラップで大量の昆虫が捕れている光景は、大人でも面白いです。ぜひこの興奮を小学生の皆さんに味わってもらいたいものです。来年こそは、計画どおりにイベントが開催できることを祈ります。


(きりぎりす)