2021年4月9日金曜日

てっちゃん流のケンカ術?

今日は、コハクチョウ「吉田さん」とコブハクチョウ「てっちゃん」の面会日です。

予定どおり、朝から仲良く2羽寄り添っていました。


ところが、8:53にコブハクチョウが1羽現れて、威嚇姿勢で吉田さんペアに急接近しました。











それに気づいた「てっちゃん」は、吉田さんを置き去りにして逃亡。てっちゃんの後を追うライバル。











ところが、ライバルが自分の追跡をやめると、「てっちゃん」は逃げるのをやめて振り返り、ライバルを観察。(写真左が「てっちゃん」、中央がライバル、右が吉田さん)











そして「てっちゃん」は、吉田さんの元に戻るのかと思いきや、吉田さんとライバルの間にとまって、再びじっとライバルを観察。(写真左がライバル、中央がてっちゃん、右が吉田さん)










ライバルが再びてっちゃんを追いかけ始めると、再び吉田さんから離れて逃げる「てっちゃん」。(写真左がてっちゃん、中央がライバル、右が吉田さん)











てっちゃん(写真左)を威嚇しながら追うライバル。












そして、またライバルが追跡をやめると、今度はライバルに接近する「てっちゃん」。まるでライバルを挑発しているようです。(写真左が「てっちゃん」)















そして、再び「てっちゃん」を追い始めるライバル。
そんなやりとりがしばらく繰り返された後、ライバルは9:23に園外へ飛び去りました。

ライバルが去ったのを見届けて、吉田さんのもとに帰る「てっちゃん」。再び平和な時間を取り戻せました。
















今年の「てっちゃん」は、他のコブハクチョウがやってくると、全く威嚇姿勢を取らずに一貫してこのような行動を見せます。初めは、連れ合いを見捨てて自分だけ逃げる弱虫のように感じましたが、じっくりと観察してみると、これは「てっちゃん」の戦略なのではないか、と思うようになりました。

ライバルと適当な距離を取りつつ、ライバルに自分を追わせることで吉田さんから遠ざけ、相手が戦意を喪失するまでそれを繰り返す。という、真っ向勝負を避けた戦略です。

もしかしたら「てっちゃん」は、大変平和的で賢い個体なのかもしれません。

(きりぎりす)