今日は、朝からクロツラヘラサギの姿が見えませんでした。
ヘラサギ類は、しばしば一時的に姿を消して、
数日後に帰ってくることがよくあるので、
どこか近辺に出かけているのだろうと思いました。
そして、午後1時ごろ、500m先の島の岸辺に、
体が白くて翼の下半分が黒い鳥がいたので、
コウノトリか?と思ってよく見たら、クロツラヘラサギでした。
それにしても、何か様子が変です。
体の下半分がべったりと何かで黒く汚れています。
また、何かが絡んで自由に身動きが取れないようで、
よたよたと歩きながら右の翼をバタバタさせています。
よく見ると、口からテグスが垂れていて、片脚に絡んでいるようです。
さらに、左の翼も下がり気味で羽ばたけないようです。
油で汚染された上に、テグス付きの魚を飲み込んでしまっているようにみえます。
体がブルブルと震えていて、衰弱しているようです。
県の傷病鳥保護担当の方に状況を報告し、
夕方に駆けつけて頂いたのですが、
その時には姿が見えなくなっていました。
他の水鳥公園職員によると、
少し前に観たときは、左翼の位置が正常に戻り、
岸辺を普通に歩いていたとのことでした。
足や左翼に絡んでいたテグスがほどけて、動けるようになったのかもしれません。
それにしても、羽毛が黒いベタベタしたものに汚染され、
テグスを飲み込んでいることに変わりはないはずです。
明日、この個体がまだ園内にいて、安全に収容できるようでしたら、
県の担当者が傷病鳥として保護することを検討しています。
変わり果てた姿で現れたクロツラヘラサギ。
この鳥の身に何があったのでしょう。
昨日の様子。
左がヘラサギ、右がクロツラヘラサギ。
純白の美しい姿です。
なお、昨日までいた個体と、
今日現れた黒く汚染された個体が同一なのかは不明です。
(きりぎりす)