2010年10月31日日曜日
中海・宍道湖ラムサール五周年記念イベント
米子水鳥公園とゴビウスでは、10月9日に行った子ども湿地交流の成果として、子どもたちが選んだ5つの湿地の宝を発表しました。
子どもたちが選んだ湿地の宝は、「シジミ・米子水鳥公園・夕日・渡り鳥・水」でした。
これらの宝を守って、次の世代へ引き継いでいこうと思います。
代表の発表者
細田 崇之(松江第一中学)
石田咲歩子(弓ヶ浜小)
2010年10月30日土曜日
生物多様性条約締約国会議CDB/COP10(報告)
生物多様性条約締約国会議 COP10に行ってきました。
神谷要 (財)中海水鳥国際交流基金財団
2010年10月に名古屋市で開催された生物多様性条約締約国会議に行ってきました。といっても、もちろん国の代表ではありません。ラムサール条約もそうなのですが、一部の国際条約の会議では、サイドイベントや関連の展示ブースなど様々な活動が会期期間中に実施されます。このような活動は、今回は会議場に隣接している白鳥(しらとり)公園で実施され、会議をよい機会として政府や研究機関、NGOのアピール場となっていました。テントの数は200以上あり、海外のNGOや政府のものまであります。テントには超大型の200人規模の同時通訳付きのイベントが行えるものもあり、まさに環境保全の万博といった雰囲気でした。そのため、今までに知り合った国内外の友人にたくさん会うことができました。また、これらのブースを見ていて面白いのは、政府の方針に反する展示も自由に出展していることでした。環境省が準備したテントに、大小さまざまな市民団体からあちらこちらの開発に反対する展示ブースが出展されていました。日本は民主国家なのだと妙に安心してしまいました。
ただ、国の代表の入る会議場とこれらのテント村は2メートルほどの壁で仕切られ、許可なく入れないようになっていました。議場に入るためにはセキュリティーは空港並みに厳しいものでした。
さて今回米子水鳥公園は、2つのサイドイベントに参加するために名古屋へ行ってきました。一つは、米子水鳥公園が参加している渡り性水鳥に関するフライウェイ・パートナーシップ事業をアピールすること、もうひとつは、子どもたちの湿地交流です。フライウェイ・パートナーシップのイベントでは、未だに水鳥の減少傾向が30年前から変わらないことが、国際的なセンサスによって明らかになったことが報告されました。これらの元となるデータは、野鳥の会鳥取県支部のような地域の団体が集まって調査したものです。このようなデータが集められて、世界で活用されていることを改めて感じました。
また、湿地交流では藤前干潟のふれあい祭りに、米子水鳥公園のラムサール子どもクラブの石田咲歩子さんと樋口未歩さんと一緒に参加しました。地元の名古屋の子供たちや、韓国のチャンウォン市の子供たちと交流しました。とくにお互いの湿地の活動を報告する発表会では、名古屋の子どもたちは演劇やクイズなどを取り入れ楽しい発表をしていました。私たち子どもラムサールクラブも中海の代表として発表し、ちょうど同じ時期に藤前干潟も干拓が中止になったことから話が盛り上がりました。
さてCOP10は、エコを目指した会議でした。今回の会議について、難しい話は報道に譲りますが、会議はずいぶんエコを目指していることがよくわかりました。ゴミは10分別以上、参加者に公共交通機関でできるだけ移動してもらうために地下鉄の無料パスを配ったり、飲み物の紙コップを削減するためにサーモカップを配布したりしていました。2005年の愛地球博からの流れを大切にしていることを感じました。
ゴミ問題が生物多様性とどう関係があるのと思う方がいるかもれませんが、私たちは藤前干潟がゴミ捨て場になるために埋められようとしていたことを忘れてはいけません。それもたった10年分のゴミ捨て場としてです。いま、ゴミはリサイクルせずに埋めてしまった方が、コストが安く済み、エネルギーコストも低いという環境経済学者もいます。しかし、これは干潟や生物多様性の価値を経済的にゼロと考えているからです。干潟や生物多様性には大変な価値があります。それは、今回のCOP10で多くの国がまさにその生物多様性の利益配分で対立したことからも明らかです。今後とも、身近な生活のエコも気にしながら、世界を飛び回る鳥たちを見ていきたいと思ったCOP10でした。
神谷 要
2010年10月25日月曜日
「この鳥な~んだ?」水鳥公園の見解
まず、体型からこの鳥はハジロ属(Aythya属)と考えられます。そして、虹彩が白いことから、アカハジロの雄、またはメジロガモの雄に絞られます。
アカハジロの雄は、頭部が緑色光沢のある黒で、胸の横が白っぽくなります。
一方、メジロガモの雄は、全身赤褐色です。
くちばしが鉛色、胸が赤褐色、背が暗褐色、下尾筒は白なのは、両種とも共通の特徴です。(画像では見えませんが、のど(腮)に白斑があるのも共通の特徴です。)
これらを踏まえてこの鳥を観ると、どうでしょう?
一見、アカハジロの雄に近い印象を受けます。でも、ちょっと変。
変なところ1:頭部に赤褐色味がある。アカハジロならば、赤褐色味は全くないはず。
変なところ2:胸の脇の白色部が中途半端。アカハジロならば、もっとはっきりと白いはず。
これらの特徴は、アカハジロとメジロガモの雄の形質が交じり合って発現していると考えると納得できます。
以上の点から、水鳥公園では、この鳥はアカハジロとメジロガモの交雑個体の雄だと判断しました。
発見した時はアカハジロの雄だと思い込んでいましたが、後に撮影画像を見直してみると、観察時には気付かなかったことに気付くことができました。
カモ類は、複数の種類の特徴が交じり合っている個体が時々見つかります。カモ類は鳥類の中でも交雑個体が生じ易いようです。水鳥公園でも、ホシハジロ×メジロガモ、マガモ×カルガモ、マガモ×オナガガモ、ヒドリガモ×アメリカヒドリと思われる交雑個体の観察例があります。
皆さんも、見慣れない鳥、珍しい鳥を見つけたら、出来るだけ撮影して証拠画像を残しておくことをお勧めします。
CBD/COP10藤前干潟ふれあい祭りで発表
藤前干潟は、中海と同じ時期に干拓をやめた場所です。その成果を、多くの子供たちにアピールできたでしょうか?
韓国の子供たちや、名古屋の子供たちの発表もとても楽しいものでした。
2010年10月24日日曜日
CBD/COP10に米子の子供たちがやってきました。
生物多様性条約締約国会議(CBD)に米子の子供たちがやってきました。
この日に合わせて、米子で作った生き物マップを環境省の展示ブースに展示していただいたのですが・・・
子供たちの到着がやや遅れて、撤収されていました(涙・・・)
そうしたところ、環境省の中部自然環境事務所の皆さんが、わざわざしまってあった米子水鳥公園の生き物マップを出してくれて記念写真を撮影させていただきました。
中部事務所の皆様 会議前からわがままなお願いをしていたにもかかわらず快く受けていただき 本当にありがとうごさいました。
明日は、チャンウォン市と名古屋市の子供たちと藤前干潟で交流です。
韓国の子供たちは、先々週、米子に来た子供たちとの、友達かな・・・
CBD/COP10の展示の様子
米子水鳥公園が参加している東アジア・オーストラリア地域フライウェイパトナーシップでは、展示ブースを出し、参加湿地のパンフレットを置いて各サイトをPRしています。一日ブースをお手伝いしました。
また、佐潟や片野鴨池では、個別にブースを出して展示していました。会場には、あちらこちらに知り合いが・・・
その中で、締約国会議に見慣れた網が・・・
鴨池のレンジャー坂網保存会の皆さんが来られて坂網をPRしていました。
新潟市西区が出しているブース。ハスの花が展示してあります。
ほかにも、本物のウミウを持ち込んでの実演がありました・・・ここは、すごい人だかりです。
CBD/COP10 サイドイベントで報告
もうすこしで万羽ガモ!
今日の水鳥公園の風景。池の奥はカモの大群でにぎわっていますが、この画像ではカモの群れのツブツブが見づらくて残念!
でも、まだこれがピークではありません。毎年、10月下旬から11月上旬にかけて、1万羽を超える大群になるのです。あと一週間くらいで1万羽オーバーの群れが見られるかもしれません。目がチカチカするカモの数。ぜひ皆さんもご覧になりませんか?この時期にしか見られない風景です。
また、この時期は、一日中コハクチョウが見られます。今日は終日130羽くらいいました。園内の池にまだ水草があるので、コハクチョウたちは逆立ちをして水草を食べています。水面で逆立ちして水草を食べているコハクチョウが見られるのも今の時期だけです。かわいいですよ~!
池の水草が食べつくされると、コハクチョウたちは安来の田んぼへ出かけるようになり、夕方まで帰ってこなくなります。
昼間コハクチョウの群れを見るのも今がチャンス!この時期を逃すと、次は3月初めまで待たなければいけません。
2010年10月22日金曜日
コハクチョウただいま120羽!
2010年10月19日火曜日
水鳥公園で中海の総合学習
展示室で水鳥公園で見られる生き物を見学。オオハクチョウとコハクチョウ、ミサゴ、オオタカ、タヌキなどの剥製に興味津々。
ネイチャーセンターを出て、堤防の上から中海を見ました。子どもたちは、「うわ~、きれ~い!」と歓声をあげました。水面には何度も魚が飛び上がり、命が息づく中海を実感しました。
ネイチャーセンターに戻って野鳥観察。ただ観察するだけでは物足りないので、秋の鳥ビンゴをしていただきました。
今日はちょうどコハクチョウ3が居てくれて、逆立ちして水草を食べる様子が観察できました。
最後に、児童から事前に寄せられていた、水鳥公園や中海についての質問にお答えしました。「中海は生物にとって居心地がよいのか」という質問については、逆に私から「今日見学してみてどう思った?」と子どもたちに尋ねてみました。みんな「居心地がよさそうだった!」と答えてくれました。
数千羽のカモが水面でのんびり過ごす水鳥公園や、元気よく魚が跳ねる中海。中海はたくさんの生き物たちにとってかけがえのないすみかだ、ということを子どもたちに感じてもらえたようです。
コハクチョウただいま16羽!
今季初めて、前浜にコハクチョウが寄ってきてくれました。背景には、カモたち約6000羽がゴマを散らしたように水面で休んでいます。
この3羽は、終日園内でのんびりすごしていました。今日はお客様が多かったのですが、皆さんに喜んでいただけました。
閉館後、空からコハクチョウ13羽が舞い降りてきました。もともといた3羽と合わせて、現在のコハクチョウの数は16羽になりました。
久しぶりに聞く、コハクチョウ同士が鳴き交わす「コォー、コォー…」という声。いいですね~♪
注:写真には15羽しかいませんが、1羽は画像の外に居ます。
●今日の鳥 2010年10月18日
コハクチョウ 16羽 みんな成鳥(二歳以上)
マガン 80±羽 急に増えた!
オオタカ 2羽 成鳥(体格に差があるのでオスとメスでしょう)
セイタカシギ 3羽 幼鳥
カンムリカイツブリ 1羽
カモ類 合計6000羽くらい(特にホシハジロ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、コガモが多い!)
など。
コハクチョウマグネット当選者発表!
当初、コハクチョウマグネットプレゼントする方を正解者から抽選で1名を選ぶ予定でしたが、正解者が48名もいらっしゃいましたので、当選者を5名にさせていただきました。
当選者のお名前を発表します!
・井原 茂美 様 (岡山県)
・梶西 昭男 様 (島根県)
・松本 靖介 様 (鳥取県)
・岩石 義壬 様 (鳥取県)
・来海あけみ 様 (鳥取県)
以上、当選されました5名の皆様、おめでとうございます。
本日、正解者全員にプレゼントを発送させていただきました。
5名の方以外の正解者発表につきましては、プレゼントの発送をもって代えさせていただきます。
たくさんのご応募、ありがとうございました。
来年も開催予定ですので、またのご応募をよろしくお願いいたします。
2010年10月18日月曜日
この鳥な~ンだ?
記念特別カンバッチお送りします。
さて、
米子水鳥公園にいよいよハクチョウが初飛来し、カモ類も増えてきました。2000羽のハジロの群れが入ってきてカウントも大変です。
そのハジロ類の群れにこんな一羽がいました。
1.胸が微妙な赤茶
2.目が白い (♂なのでしょうね・・・)
3.下尾筒が白い(お尻のほうが白い)
4.脇が白と茶のまだら・・・
うーん、何でしょう?公園の見解は、一週間後に発表?
鳥情報 本日、早朝にマガン30羽確認 コハクチョウは、午後から5羽が飛んできました。
昨日来園の皆さんすいません・・・
そのほか、ハジロカイツブリ・セイタカシギ・コガモ・オナガガモ・ヒドリガモのエクリプスがたくさんいます。
2010年10月17日日曜日
米子水鳥公園でアサリに関するシンポ(自然再生センター)
2010年10月16日土曜日
コハクチョウようやく到着!
2010年10月11日月曜日
夜の観察会 ナイトウォーク
虫の鳴き声を聞いたり、真っ暗なネイチャーセンターを探検したり、非日常のとても楽しい経験です。
虫や植物などの夜にしか見られない様子が観察できました。米子水鳥公園の新しい発見がありましたでしょうか…?
子ども達からは、「あっ、展示物が動いた!」など、映画ナイトミュージアムのようなコメントも…。
しかし、昼間あれだけいた水鳥は、夜は採食に出かけて留守…。夜の水鳥の姿が見れなかったのは残念でした。
夜の観察会の実施希望については、米子水鳥公園までご相談ください。ただし、水鳥の飛来状況、天候により実施できないことがあります。
2010年10月10日日曜日
北東アジア子ども交流(私たちの湿地の5つの宝)
午前中は、湿地の恵みを体験するために、コズ(マハゼ)を釣り、それをお昼にてんぷらや唐揚げにして食べました。
午後は、子ども達が馴染み深い湿地の宝は何か意見を出し合い、その中から最も大事だと思うものを5つ選びました。
みんなが選んだ5つの湿地の宝は、2010年10月30日(土)午後に、米子市文化ホールで開催される宍道湖・中海ラムサール条約登録5周年記念イベントで発表します。
ぜひ、子どもたちの発表を聞きにお越しください。
2010年10月7日木曜日
森の観察! バッタ採り!
森では、ドングリを拾いました。
「森の怪人が出て来るぞー」
「きゃ~、こわ~い!」
バッタ採りの様子
たくさんバッタがつかまりました。
芝生の上で、お昼ごはん。おいしいね!
2010年10月3日日曜日
本日「初雁」 マガンの初認 米子水鳥公園
2010年10月2日土曜日
明日から、くにびきメッセで展示!平井鳥取県知事来園
明日から中海のラムサール条約登録5周年記念展示がくにびきメッセ(松江市)で始まります。
米子水鳥公園も、メッセで10月2日・3日の午後に「貝殻レプリカづくり」の
ワークショップを実施します。展示は、9日(土)15:00までです。
平井知事が見ているのは、中海の水質調査の第一人者といってもよい、故岸岡務氏の水質調査道具です。ちょうど、当財団の監事に岸岡氏のご子息がおられ、特別に展示に提供いただきました。
多くの中学生が彼のもとで中海の水質について学び、その汚濁の過程を見ています。彼の活動は、その後の中海の環境保全運動にも大きな影響を与えました。
2010年10月1日金曜日
総合学習で鳥のすみか作り
今日のテーマは、「水鳥のすみかをつくろう!」です。
ネイチャーセンター前の砂浜に生えている草を根っこから取り除いて、砂浜が草地にならないようにする作業を子どもたちに手伝ってもらいました。なぜこんな作業が必要なのか、種明かしは午後にあります。
自分の背丈ほどもあるヨシの地下茎が出てきてびっくり!
お昼休憩後、午前中に行った除草作業の意味について説明しました。鳥が暮らすためには何が必要か、それを守るために私たちに出来ることは何か、考えてもらいました。
皆さんが、鳥にやさしい人になってくれたらうれしいです。