2018年12月28日金曜日

美人すぎるデコイの話

平成31年1月6日(日)まで開催の
水鳥のバードカービング・デコイ公募展です。
 


日本でデコイといえば、このアホウドリです。鳥島で絶滅寸前のアホウドリの繁殖地を危険な場所から安全な場所や安全な別の島へ移動させるために使われました。
   まず実物を見ると大きさに驚きます。アホウドリのほぼ実物大に作られているのですが、その大きは、ハクチョウより大きいというイメージです。ハクチョウ用のケースに入れているのですが、ギリギリ入り安心しました。
 
 実はこのアホウドリのデコイは、作者の内山春雄氏が美人に作りすぎたともっぱらの噂です。
このデコイをアホウドリの新しい繁殖地に置いてみたところ、さっそく若いオスが気に入っていつもそばにいるようになりました。デコイ作戦の第一段階としては、成功です。
ところが、この若いオス、いつまでたってもこのデコイに求愛を続け、何年たっても本物のメスと番(つがい)になりません。

どうやら、美人に作りすぎたようなのです。

その後、繁殖地の移動はこの若いオスがいつもいるために、その島に他の鳥が集り大成功!!
ところが、そのオスはいつまでもデコイに求愛をつづけたとか・・・
そんな裏話のあるこのデコイ。よく見ると私もかわいく見えてきました・・・・

そんなアホウドリのデコイの鳥取県米子での展示は、

企画名   米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展
期 間   平成30年12月23日(日)~平成31年1月6日(日)
                   新年は元旦から開館します
休館日     12月25(火)、12月29日(土)~12月31日(月)
時 間       開館日の 9:00~17:30

で行っています。

今回、コンペティション部門でも素晴らしい作品をたくさん出していたたいているのですが、
こちらは展示会終了までオープンにできません。ぜひ、米子水鳥公園までおいでいただければ幸いです。

真っ白な仕事納め

米子水鳥公園は、今日が今年の仕事納めです。

観察ホールからの景色が白くかすんで、遠景が見えません。















ネイチャーセンターにもうっすらと雪が積もっています。
今季初めての雪景色です。














カモもご覧のとおりです。















このカモは、デコイ展の宣伝として
園路の傍らにあるメダカ池に浮かべているデコイです。
園路を歩いていると、いきなり目の前にカモが浮かんでいるので、
皆さんビックリしているようです。
















今季一番の寒波の中、
オオタカが獲物を食べていました。















コハクチョウは朝にすべて田んぼへ出かけてしまいましたが、
コブハクチョウ6羽とオオハクチョウ2羽は
園内にとどまっています。

ヘラサギ5羽も雪の中でがんばっています。
しばらく寒さが厳しい見込みですが、
このまま園内で年を越してほしいものです。



明日からの年末3日間はお休みで、
新年は元旦朝7時から開園します。
お正月イベントをご用意して、皆様のご来園をお待ちしております。















(きりぎりす)

デコイの裏側に注目

平成30年12月23日から開催中の
米子水鳥公園 水鳥の「バードカービングデコイ展」
のこぼれ話をもう一つ・・
 
三瓶自然館サヒメルからお借りしている西村コレクションの古いデコイたちのお話です。
 
 
 
西村コレクションは、Anthony Hillmany 作 の装飾用のデコイがたくさんあります。
その中でもコオリガモのデコイの裏にはきれいな絵か書かれていました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
こちらは、骨董ともいえる古いデコイたちです。
裏というか底が丸いものもあれば、キールがついているもの、
キールがついていても形が違うものなど形はいろいろです。
実は、これも理由があるそうです。
審査委員長をしていただいた内山先生によると
水草の生育している池とそうでない池で、
使うデコイの底の形状を変えているそうです。
水草にひかからないようにしてあるとのことでした。
そう聞くと、Anthonyの装飾用のデコイのように
どのデコイの下にも鏡をおいて展示すればよかったと思いました。
 
本当にデコイの底は深いですね。
 
 
 
 
企画名   米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展
期 間   平成30年12月23日(日)~平成31年1月6日(日)
                   新年は元旦から開館します
休館日     12月25(火)、12月29日(土)~12月31日(月)
時 間       開館日の 9:00~17:30

2018年12月27日木曜日

振ると音のするデコイ

 
平成30年12月23日から開催中の
米子水鳥公園 水鳥の「バードカービングデコイ展」
のこぼれ話を一つ・・
 
三瓶自然館サヒメルからお借りしている西村コレクションの古いデコイのうち一つのお話です。
 
 





 この アメリカガモ(Black duck)のデコイのお話です。
アメリカガモは、マガモに近い新北区のみに生息するカモです。

このデコイは、ほかのデコイと違う特徴があります。
デコイの胴体の上下に張り合わせたような構造になっているのです。
水により浮くように中を空洞にしたので、このような構造にしたと思われます。

実はもう一つこのデコイには疑問に思うことがありました。
展示の輸送時にカラコロと音がするのです。
中で部品が壊れているのではと少し心配していました。

これについて、
今回、デコイ公募展で審査委員長をしていただいた内山春雄さんによると、
昔デコイを秋の狩猟シーズンの初めに浮かべる前に
中の空洞構造が保たれているのか調べるため、わざと音が鳴るものを中に入れておいたそうです。カラカラと音が鳴ればデコイの中の空洞は保たれており、
鳴らない場合は壊れていると判断されて修理をしたそうです。

奥が深いデコイ(decoy)の話

もう一つの話は、次の投稿でご紹介します。


企画名   米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展
期 間   平成30年12月23日(日)~平成31年1月6日(日)
                   新年は元旦から開館します
休館日     12月25日(火)、12月29日(土)~12月31日(月)
時 間       開館日の 9:00~17:30

2018年12月23日日曜日

水鳥のバードカービング・デコイ公募展開催中!















米子水鳥公園では、現在ネイチャーセンター視聴覚室で
「米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展」
開催中です。

3つのコーナーがあり、中央がコンクールに出展いただいた作品(23点)です。

一般バードカービング部門とフローティング部門があります。

フローティング部門作品は、テーブルの上ではなく、
実際に池に浮かべて審査しました。
作品はテーブルの上と水面の上では作品の雰囲気が違うことに驚きました。

また、古いデコイの展示コーナーでは、三瓶自然館サヒメルよりお借りした
貴重な西村コレクションの一部(46点)を展示しています。
西村コレクションは日本では公的な博物館に所蔵されている
最大で唯一のデコイコレクションといわれています。
アメリカでコレクションされたもので、古い歴史を感じさせてくれます。

最後の一つのコーナーは、現在保護活動で使われているデコイで、
一番有名で大きなアホウドリのデコイを始め、
コアジサシ、コクガンなど様々なもの19点を展示しています。


企画名   米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展
期 間   平成30年12月23日(日)~平成31年1月6日(日)
                   新年は元旦から開館します
休館日     12月25(火)、12月29日(土)~12月31日(月)
時 間       開館日の 9:00~17:30

あ、アメリカコハクチョウ!

あ、アメリカコハクチョウ!
今季初認です。

9:44にどこからともなく飛来しました。
飛行高度が高かったので、
遠方から渡ってきたのではないかと思います。

飛んでいるときに気付いた職員Y、すごい!










































(きりぎりす)

水鳥のバードカービング・デコイ公募展 結果発表

米子水鳥公園を管理する中海水鳥国際交流基金財団では、1223()「米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展」の作品審査を行いましたので、結果をお知らせいたします。
                
1.    名称 「米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展」審査会
2.    場所 米子水鳥公園ネイチャーセンター 視聴覚室 及び つばさ池
3.    日程 平成301223()10:00~11:30まで
     10:00~11:00 一般デコイ部門 審査(視聴覚室)
     11:00~11:30 フローティング部門 審査(水鳥観察桟橋前つばさ池)
4.    結果 一般デコイ部門
    最優秀賞             飛岡正己「コガモ♀」(兵庫県)
      優秀賞                 平岡敏伸「コガモ」(広島県)
     
     フローティング部門 
           最優秀賞              渡邊敏治「ハシビロガモ」(茨城県
           優秀賞       岡田康嗣「ホシハジロ」(愛知県)
     
     奨励賞       菊田幹夫「マガモ♀」(広島県)
     
※なお、特別賞は入選作品以外から来館者投票によって決定します。














































   ※公募展での来館者投票による「特別賞」は、
菊田 幹夫(広島県) さんのオシドリ メス(親子)」に決まりました。
菊田さんにも記念品と賞状がおくられます。2018年1月7日追記



2018年12月22日土曜日

下剋上

向かうところ敵なし。
中海に君臨する暴君コブハクチョウ。

今日はオオハクチョウのペアと対決。
1対2ですが、いつもなら余裕で追い払ってしまいます。
さて、どうなるか。
















お互いに一歩も引かず、
面と向かって真っ向勝負。
オオハクチョウはつがいで力を合わせてコブハクチョウに挑みます。
一方、コブハクチョウは単独のまま。
背景にいる個体は知らんぷり。















今回はオオハクチョウのペアの気迫勝ち~。
コブハクチョウは威嚇姿勢を維持しつつ、
背を向けて退いていきました。














いつもはオオハクチョウもコハクチョウも、
コブハクチョウには歯向かわずに逃げてしまうのですが、
今年のオオハクチョウは気が強い個体が多いのか、
このようにコブハクチョウを追い払う場面が時々見られます。

中海のハクチョウ界の力関係に変化が見られ始めた、か?

(きりぎりす)

今朝の米子水鳥公園20181222
















今年は強い北風の日が少なく、つばさ池が鏡のようになっている日が多いです。
今日も米子水鳥公園 早朝7:00 開館です。

今日から冬休み企画野鳥マグネットコーナーを開設します。
また、明日から「米子水鳥公園 水鳥のバードカービング・デコイ公募展」を
け開催します。見学時間は、9:00~17:30です。
ぜひおいでください。
















追記

今日はやたら船の霧笛が聞こえると思っていたら、
急に霧がやってきました。だんだん暗くなってきます。
急いで、鳥を数えるとコハクチョウ 92羽
池の奥で浮き寝をしている個体が多いです。
マガンは、確認できず。昨日確認したトモエガモの群れは、お出かけ中?
ヘラサギは、3羽と1羽と1羽に分かれ過ごしています。
シロガシラは、ほぼ毎日観察できているでしょうか?

2018年12月19日水曜日

ヘラサギが5羽います

12月16日以降、ヘラサギが5羽に増えています。
米子水鳥公園におけるヘラサギの最多記録を更新です。


ヘラサギ5羽の証拠写真(12月16日撮影)。
今日現在(19日)も健在です。














新たに加わった個体。
一見成鳥ですが、風切羽の羽軸が黒いので第4回冬羽かな?
くちばし先端の黄色斑が大きく、今季の初飛来時にいた成鳥
(その後香川で確認された個体)とは別個体です。















遥か遠くに群れ飛ぶ鳥。
何かと思って望遠鏡で確認すると、ドバトでした。
よくあることです。














今日は、タカ類がよく飛ぶ日でした。
ハイイロチュウヒのオス。
13日の初認以降、時々見られるようになりましたが、
すべてオス。まだ園内でメスが確認されていません。















ネイチャーセンター前を旋回したチュウヒ。
よく見ると足環がついています。
足環付きのチュウヒは時々見つかりますが、
この個体は左脚に大きなリングがついていて、
「U」「4」の文字が読み取れます。
右足にもリングがついています。
どこで標識された個体でしょう?






























夕方、ネイチャーセンター前に飛来したハイタカ幼鳥。
珍しいことに、丸木柵にしばらくとまってくれました。
丸い頭と大きな丸い目、小さなくちばしがかわいいです。
















今日は暖かかったのですが、風が強く、猛禽類も頻繁に表れて、
園内の鳥たちにとっては落ち着かない一日だったようです。

今日もツバメが2羽飛んでいました。
いつまでツバメが見られるのか、注目しています。

(きりぎりす)

2018年12月15日土曜日

今朝の水鳥公園20181215

 今朝も週末は早朝開館の米子水鳥公園です。
















これから一か月は、開館時間の方が日の出より早い時間になります。
職員は、真っ暗な中、出勤です。
今朝の出勤時間、薄暮の中から金属音を立てながらカモ達が帰ってきました。
1250羽ほどでしょうか?
あっという間に、カモ達が池を埋め尽くします。


















ハクチョウ達も、多勢に武勢なのでしょうか?
場所を空けるように池の奥へ泳いでゆきます。
















今日もヘラサギ4羽は健在です。
 人工湿地で餌を食べています。
一番大変な夏の草刈り作業が報われます。

















今日は、マガン188羽、ツクシガモ1+5羽(新たに飛来)、オオハクチョウ4羽も確認できました。



2018年12月13日木曜日

冬のレギュラー鳥が出揃う

今日、ツクシガモとハイイロチュウヒが今季初確認され、
冬のレギュラー鳥がこれでほぼ出揃いました。

ぜいたくを言えば、あとクロツラヘラサギとオジロワシも
来てくれたらいいのになあ~。

今季初認のツクシガモ(後ろ。手前はオナガガモ)。
ここまで幼い幼鳥は、米子水鳥公園では珍しいです。
ネイチャーセンターの目の前にもやってきました。














ヘラサギ4羽は今日も健在です。
時々飛ぶことはありますが…。














結局はお気に入りの池に4羽集合します。
手前の草むらにチュウヒが降りていますが、
気にしていませんでした。















シロガシラがまた現れました。
今度も2羽で登場。いつもこの2羽で行動しているのかな?
あまり近くに並んでとまってくれないので、
1羽ずつの写真しか撮れません。

























後ろ姿は、白い頭がとても目立ちます。
シロガシラという名は的を得ていますね。














ネイチャーセンターから比較的近いクロガネモチにとまってくれたので、
雨の中でしたが、これまでで最も鮮明に撮影できました。
赤い実が目当てなのかと思いましたが、
実を食べる様子は観察できませんでした。















 今日も池にはカモ団子ができていました。
















(きりぎりす)

2018年12月12日水曜日

ヘラサギがかなり近づいてきました!

水鳥公園の最多記録を更新したヘラサギ4羽は今日も健在です。

9日まではネイチャーセンターから500m以上先にしかいませんでしたが、
10日以降はぐんと距離が近くなって、
およそ150m~200m地点で過ごす時間が長くなっています。

仲良く4羽で行動しているヘラサギたち。
ネイチャーセンターから右手に見える小さな池が、
近頃お気に入りのご様子。















ネイチャーセンター前浜に現れたヌートリア親子。
赤ちゃんを4頭も連れている親子は初めて見ました。
何かと問題がある生き物ですが、
赤ちゃんは理屈抜きにかわいいです。














16:20頃に帰ってきたマガン。
いつもよりかなり早いねぐら入りです。
約210羽いました。少しずつ増加中です。
















園内のカモの数はかなり減って、
近頃は2000~3000羽くらいです。これは真冬の標準的な数です。
あいかわらず、ミコアイサとハシビロガモがひしめいています。
今年はミコアイサの数が多く、
特にパンダ柄のオスがこれまでになく多い(20羽くらい)です。

ミコアイサファンの皆さま、
今年はチャンスですよ!

(きりぎりす)

2018年12月10日月曜日

寒波ひと段落

昨日までの寒波第一弾がひと段落しました。



オオハクチョウは寒波の間、水鳥公園内で一日中水草を食べていました。
今日も園内に滞在中です。寒波前にやってきた(戻ってきた?)へラサギ四羽は、
今日も園内で見られます。   
  



久し振りの雪景色の大山。きれいです。

2018年12月8日土曜日

ヘラサギ4羽帰ってきた~!

11:30頃、どこからともなくヘラサギ4羽が飛来。
おかえり~!
(11月1日に飛来した個体とは別かもしれないけれど)

園内をぐるぐる飛び回って降りる場所を探した後、
ネイチャーセンターから700mくらい先の
ヨシ原の死角に舞い降りました。

さて、明日以降も居てくれるかどうか。











































(きりぎりす)