2020年4月29日水曜日

ブックカバーチャレンジ!! 図書コーナー偏


#bookcoverchallenge
 世間ではコロナ禍のこの時期に、家にあるお気に入りの本を紹介しようという「ブックカバーチャレンジ」なるものが流行っています。一週間に七冊を紹介するするそうです。
せっかくなので米子水鳥公園の蔵書をご紹介します。ただ時間がないので七冊いっぺんにご紹介します。休館があけたらぜひ読みに来てください。残念ながら貸し出しはしていません。第二弾もあるかもしれません。


     「秘伝 カモ捕り」渡邊裕太 りつ子  東銀座出版
今回紹介する本の中で一番インパクトのあるブックカバーです。個人的には自分の父の出身地でのお話なので、高度成長期前後の町の様子を思い浮かべながら、この池はあの池のとだろうか?などと想像しながら読みました。





     「進化 ガンカモ類の多様な世界」デイヴィト・ラック  思索社
 ガンカモの名前を図鑑で一通り覚えたら、一度読んでおいたらよい本です。コンパクトなサイズの本で読みやすいです。




















     「わが町東京 野鳥公園奮闘記」加藤幸子 三省堂
 岩本久則氏の挿絵が特徴的な表紙です。東京港野鳥公園の保護運動の記録をまとめた本で、現在も自然保護関係で活躍されている先輩たちの若かりし頃の様子が記されています。日本の都市部での野鳥サンクチュアリづくりの先進事例です。







     「ゴミにされた ぼくの旅」ふちさわまさき  絵 淵沢奈穂
   ラムサール湿地の谷津干潟(千葉県習志野市)で見つけた絵本です。ゴミ問題について考えさせてくれました。合わせて「埋もれた楽園」(漫画)を読むと湿地が次々に埋められていた時代、そして今も続くゴミ問題やマイクロプラスチックの問題が見えてきます。









     「白鳥の旅 日本からシベリアへ」 長谷川 博
   アホウドリで有名な長谷川博さんがコハクチョウを追ってソ連時代のロシアへ。ロシア科学アカデミーとの交流により未知であったコハクチョウの繁殖地の様子が写真とともに紹介されています。ちなみに、干拓地時代の米子水鳥公園の写真も掲載されています。 








     「中海の白鳥は今」 門脇益市 今井印刷
   前作に「中海の白鳥」があり、その続編として中海の白鳥の保護の歴史を記しています。残念ながら門脇さんが活動を行った揖屋海岸(白鳥海岸)での白鳥保護はうまくゆきませんでしたが、その流れは米子水鳥公園へ引き継がれてゆきます。









    「甦った野鳥の楽園 英国ミンズミア物語」 ハーバート・アクセル 訳:黒沢玲子
ソリハシセイタカシギが抱卵している表紙が印象的な本です。ここミンズミアは1947年に英国内で107年ぶりにリハシセイタカシギが繁殖に成功した場所です。王立鳥類保護協会(RSPB)はこれを記念してシンボルマークをソリハシセイタカシギにしました。この本ではミンズミアの自然保護区での活動を紹介しています。
また、ミンズミアは米子水鳥公園が先進事例として参考にした野鳥保護区の一つでもあります。








古い本が多かったかもしれません。水鳥公園を作るときに参考にされた本が多くなってしまいました。

(ポタちゃん)


2020年4月27日月曜日

珍しい組み合わせのトリオ風景

昨日が再会予定日と思われた
コハクチョウの吉田さんと
コブハクチョウのてっちゃん夫婦ですが、
昨日はてっちゃんは帰ってこず、
今日が再会日でした。8:30に合流しました。

寄り添ってくつろぐ2羽の前を、
9:17ごろ、オシドリがトコトコと横切りました。
コハクチョウとコブハクチョウが寄り添っているだけでも珍風景なのに、
さらにオシドリまで一緒にいるとは、大変珍しい光景です。















ヨシ刈り跡地で何かを捕らえたチュウサギ。
何か変わった獲物のようでしたが、
泥や枯草などと一緒にくわえられていて
姿が良く見えませんでした。
チュウサギは、水があるところに獲物を運び、
水で余計なものを洗い落としてから飲み込んでいました。

















真っ黒の夏羽に換羽中のツルシギですが、
近頃は姿に変化が見られず、
まだ翼や尾羽に冬羽が残ったまま、
換羽がとまっているように見えます。
完全換羽をするのかと思って観察していましたが、
こういうものなのでしょうか。


翼をたたんでいるとかなり黒く見えますが、















翼を開くと、翼の羽毛の大部分と尾羽が
旧羽であることがよくわかります。
夏羽への換羽が完了するのはいつなのかな?
















オオヨシキリの数が増えてきて、
ようやく頻繁に姿を見かけるようになりました。
オオヨシキリといえば、
ヨシの茎にとまって囀る姿が定番ですが、
現在、ネイチャーセンターの周囲のヨシ原は
刈り払われてしまっているので、
仕方なく樹木上でさえずっていました。

今は丸坊主のヨシ原ですが、
これからヨシが生い茂るのを期待して縄張りを設定し、
ライバルと争い始めています。

















(きりぎりす)

2020年4月26日日曜日

ネコ!

休園中の米子水鳥公園にノネコが入りこんでいます。先日とは違う個体です。本当に困ったものです。最初はコガモを狙っていましたが、その次はハシビロガモ・カルガモとターゲットを変えてゆきます。




















コガモをじっと見つめるノネコ。

















営巣場所を探しているカルガモ夫婦に散々警戒の鳴き声で脅かされ、退散しました。
野鳥の楽園を脅かす侵入者を何とかせねば・・・

2020年4月25日土曜日

今日は鳥類全種全量調査の日!

毎週土曜日は、園内の野鳥をすべて記録する
全種全量調査日です。
ネイチャーセンターから見える範囲の鳥を記録するのですが、
今日は保護区内も歩いてみました。

メダカ池にシラサギが見えたので
ダイサギかと思ったら、
珍しくチュウサギでした。































これまた珍しいところにミサゴがとまっていました。
近くにいるカモたちが全く警戒していないのは、
ミサゴの人徳ですね。

















コハクチョウの吉田さん。
今日はお留守番の日。
明日てっちゃんが帰ってくるのが楽しみ?
































今日園内を歩いたのは、
今季初物のオオヨシキリの撮影目的がきっかけでした。
今日は2か所からさえずりが聞こえたのですが、
もう一か所森から変な声が聞こえてきました。
声の主を探したら、モズのオスでした。
オオヨシキリとヒバリのさえずりが入り混じった
ものまねでした。
















草地の縁にはノビタキがいました。
ちょっと近づくと、ちょっと先に飛んでとまる、
という動作を繰り返すところは、
ハンミョウとそっくりだと思いました。
















 今日もサルハマシギがいました。















セイタカシギも健在ですが、
あいかわらず分散して行動しているので、
正確な数が分かりません。
少なくとも4羽確認できました。















ツルシギも同様。
少なくとも3羽確認できましたが、もっといるはず。
真っ黒になった個体が久しぶりに前浜に来てくれました。














この独特な艶のある黒い羽毛が
素晴らしく美しいです。
開園まで居てくれますように!
















近頃園内を歩くと、もれなくハシブトガラス2羽が
スクランブル発進してきます。
「カー、カー!」と2羽で繰り返し鳴きながら、
こちらの動向をじっと監視します。
現在園内で抱卵中なので、用心深くなっているのです。
それにしても、2羽で出動してしまったら、
肝心の巣が無防備になってしまうけど、
それでもいいの?
















そのほか、今日はソリハシシギ2羽が今季初認です。
冬の鳥であるベニマシコ2羽、ジョウビタキ1羽、
ミコアイサ雌1羽もまだいました。

 (きりぎりす)

2020年4月24日金曜日

今日の吉田さん20200424

コハクチョウの吉田さん。
今朝も一人ぼっちですが、今日はつがい相手である
コブハクチョウの「てっちゃん」
(鉄さびで激しく汚れているので)
が帰ってくる予定日です。

















見込みどおり、11:15頃にてっちゃん登場。
近頃はかなり規則正しく行動しています。
吉田さんと合流して間もなく、11:20に
デコイのところへ行って遊び始めました。
これもルーティーンです。

















11:45.
デコイと遊び終わって満足したら、
吉田さんのところに戻って挨拶。

















14:39.
すると今度は、デコイのそばに設置してある
カメ捕獲装置をいじり始めたてっちゃん。
どうやらてっちゃんは、
水面にある人工物がお好きなようです。
















そして、17:00ごろに様子を観てみると、
もうてっちゃんの姿はありませんでした。
これまた、いつもどおり。
次の登場は、明後日のお昼頃の見込みです。


ネイチャーセンター前の小島で、
気持ちよさそうにお昼寝中のホシハジロ。
強い西風にさらされて、今にもコロリンと
左に横転しそうですが、大丈夫?
















ところで、このホシハジロのお腹には
脚が見当たりませんが、
こんなにきれいに格納できるものなのかな?



せっかく夏羽に換羽したのに、
ぜんぜん前浜に来なくなってしまったツルシギ。
今日は久しぶりに1羽やってきました。
これは完成度50%くらいの個体ですね。














現在、ほぼ完成しているのが2羽、
途中の個体が2羽、まだかなり白いのが1羽
くらいいるようですが、
なかなか揃って姿を見せてくれないので、
何羽いるのかよくわかりません。

ところで近頃、
ツルシギが採食中のハシビロガモを追いかけて、
一緒に採食する行動が度々見られます。

ハシビロガモとぶつかりながら密着して
採食していますが、
ハシビロガモは、まとわりついてくる
ツルシギを全く気にしていません。
一体、何を食べているのかな?















今日も冬に逆戻りの寒い一日でした。
雲が晴れると、大山がまた雪化粧をしていました。

















(きりぎりす)

シバザクラ花盛り

ご覧いただけないのが残念ですが、
米子水鳥公園の園内では現在、
シバサクラが花盛りです。













このシバザクラは、JP労組の皆さんが、
水鳥公園の開館以来25年に渡って
毎年除草や株の植え付けをして、
大切に管理しているものです。

今年は新型コロナウイルスの感染拡大のため、
除草・植え付け作業が中止になってしまいました。














残念ながら、
今年はJPの皆さんに来ていただけませんでしたが、
今年もシバザクラはきれいに咲きました。

来年こそ、皆さんにお会いできるのを
楽しみに待っております。


2020年4月23日木曜日

春の鳥、続々と飛来中!

今日も昨日と同様、冷たい西風が強い寒い一日でした。
強風の中、今日も新着の鳥がありました。

今日の新着の鳥はサルハマシギ夏羽1羽です。
しかし、残念ながら終始500m先にいて、
撮影できませんでした。

昨日の新着の鳥、オグロシギが3羽に増えていました。
いずれも雄の夏羽です。
















アオアシシギが2羽いました。
春のシギの最普通種の一つですが、
今季はなかなか姿が見られませんでした。
















長期滞在中のセイタカシギが8羽確認できました。
今日もネイチャーセンター左手に見える
ドーナツ島に、他のシギと一緒に集まっていました。
この写真には、セイタカシギ、アオアシシギ、
ツルシギ、オグロシギが写っています。










今日のハマシギは33羽まで数えられましたが、
もっといそうな感じです。
ツルシギと同じく、ただいま夏羽に絶賛変身中!
園内を広く飛び回り、
ネイチャーセンター前の小島にもよくやってきます。
ぜひ、サルハマシギをネイチャーセンター前に
連れてきてくださいね♪















この他にも、ツルシギ5羽(うち真っ黒2羽)、
コアオアシシギ3羽、コチドリ1羽もいました。


現在、Jr.レンジャーの森で抱卵中のハシブトガラス。
園路を歩いていると巣から飛び出して、
カーカーと騒ぎます。とっても仲良し夫婦です。
















コハクチョウの吉田さんは、
今日はお留守番の日につき、一人ぼっち。
コブハクチョウの旦那は、明日帰宅見込み。
















水鳥公園ではこの時期に見られるのは
珍しいカモだんご。
厳冬期の風物詩ですが、カモたちにとっても
今日は寒かったのかな?
















今朝、ネイチャーセンター観察ホールの窓際に、
ツバメがずらりと並んでくつろいでいました。
ガラス越しに1m前後の距離でツバメと面会できます。
現在休園中のため、お客様にこの光景を
ご覧いただけないのが残念です。


















今はまだ子育て前なので成鳥ばかりですが、
子育てが終わると、巣立ちビナが同じように並んで、
とってもかわいいです。
梅雨時にかけて時々見られる光景なので、
臨時休園が明けたら、
皆様にもご覧いただける機会があると思います。
どうぞお楽しみに!


今日もオオヨシキリがさえずっています。
今日は今年初めて姿を拝むことができましたが、
写真は撮れず。

(きりぎりす)

2020年4月22日水曜日

オオヨシキリとオグロシギ新着!

今朝、出勤してみると、
正門付近でオオヨシキリのさえずりが
聞こえました。この春初認です。
その後も園内で声は聞こえるのですが、
姿は確認できませんでした。

もうひとつの初認の鳥、オグロシギ。
赤褐色の羽毛が美しく、オスの夏羽です。














17日以来、久しぶりにシマアジがいました。
今回はオスとメスのペアです。

シマアジのメス。なかなか美しい個体です。
これだけ模様がはっきりしていれば、
コガモの群れの中にいてもすぐにわかると思います。














こちらがオス。これまた、相変わらず美しい!
















このシマアジは一応つがいのようですが、
他のカモのつがいと異なり、
常に微妙な距離を保って行動していました。
ソーシャルディスタンス励行中?












シマアジは他のカモ類よりも
物陰に隠れたがる傾向が強く、
せっかく姿が見えても、
すぐに枯れヨシの陰に隠れてしまいます。


今日は北から西の冷たい風が強く、
とても寒い一日でした。
冷たい強風を避けてか、
普段バラバラに行動しているセイタカシギが、
珍しく一か所にまとまっていました。
この写真には6羽写っていますが、
今日は7羽いました。実はもっといたかも?









コハクチョウの吉田さんの今日の様子。
朝はいつもどおり、1羽で寂しく
いつもの岸辺で丸くなっていました。

15:54に、突然吉田さんが立ち上がって
首を高く上げ、鳴き始めたと思ったら、
間もなくさび色のコブハクチョウが飛来。
待望のつがい相手です。

コブハクチョウは吉田さんに向かって泳ぎでいき、















合流すると、熱烈な求愛ディスプレイを交わしました。
日に日にディスプレイが激しくなっていくように感じます。
吉田さんが大きな声で鳴き、
相手と胸をぶつけ合いながら羽ばたいていて、
気持ちの高ぶりが現れていました。















(きりぎりす)