2022年3月31日木曜日

ハイイロチュウヒとハシボソガラスの空中戦

ハイイロチュウヒとハシボソガラスが空中戦を繰り広げていました。それ自体は特に珍しいことではないのですが、今回はそれがかなりしつこく行われていたのです。


マツの梢付近を飛ぶハイイロチュウヒをハシボソガラスが追いかけたのが発端でした。もしかしたら、ハシボソガラスはこのマツを営巣木の候補にしていて、それに接近した猛禽類を排除しようとしたのかもしれません。

ところが、カラスが追跡をやめてもハイイロチュウヒが再び戻ってきて、逆にハシボソガラスを追い回していました。カラスに追われる猛禽類は基本的にやられっぱなしであまり反撃しないものですが、今回はかなりハイイロチュウヒが積極的にカラスを攻撃していたのが印象的でした。

ハイイロチュウヒを追うハシボソガラス。12:38~12:39撮影。


















今度はハイイロチュウヒが反撃!


















もう一つ気になったのが、ハイイロチュウヒが空中戦の合間に草地に頻繁に飛びついていたことです。着地した後、草の塊をつかんで飛び立つことを繰り返していて、ネズミのような獲物を狙っていたのかもしれません。しかし、獲物を捕らえたのは確認できませんでした。










このハイイロチュウヒは、左側の外側尾羽2枚が成鳥羽に換羽していて、オスの特徴が現れているのでオスの幼鳥だと分かりました。観察していた時にハシボソガラスよりもやや小さく見えたので、オスかな?と思っていたのですが、写真を撮って確認してみたら、尾羽にオスの特徴が現れていました。











(きりぎりす)

アカアシシギが来ました!

アカアシシギを本日今季初確認しました。

12:50撮影。ネイチャーセンター正面右手の小島にいました。










このほかにも、アカアシシギのそっくりさんであるツルシギも数日前に今季確認されているようですが、私はまだ見ていません。


セイタカシギがネイチャーセンターの目の前にやってくるようになりました。近すぎて極端に見下ろし気味になってしまうほです。12:31撮影。










(きりぎりす)

2022年3月27日日曜日

本日、ヨシ刈りの片づけ作業でした

本日は、刈り倒しておいたヨシの片づけの日です。
例年ですと「ヨシ刈り大会」として運び出し作業をボランティアを
広く募集して行うのですが、今回はコロナ禍のため関係者のみで
作業を行いました。


この作業によって、ヨシの堆積を防ぎ、ヨシ原の衰退を防ぎます。
刈り取ったヨシを運び出す作業は、足元が悪く結構大変です。
ヨシ原を数回往復すると息が上がります。






刈り取ったヨシを運ぶ姿は、枯草の塊が歩いているよう



















今日は、大山がきれいに見えてとてもよい天気でした。


















ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
ヨシ原は、ゴールデンウイークの頃にはきれいな緑一面の草原になり、
オオヨシキリがさえずり始めます。



新着鳥情報20220327

今朝確認できた、旬な鳥の速報です。期待していた鳥、シマアジがやってきました!オス2羽メス1羽を確認しています。










もう一つ、セイタカシギもこの春初認です。オス3羽メス3羽確認しました。

→後にオスが1羽合流して、計7羽になりました!












ジョウビタキは、冬よりもこの時期の方が多く見られます。今朝はオス1羽メス3羽を確認しています。



















ジョウビタキを観察していたら、目の前に突然現われたアリスイ。狙って観察できる鳥ではないので驚きました。近頃、時々姿が見られていますので、木の茂みのそばでじっとしていると、出会えるチャンスがあるかもしれません。










もうそろそろお別れが近いハイイロチュウヒ。他にも、チュウヒとノスリがいましたが、これらもそろそろ姿が見られなくなります。










(きりぎりす)

2022年3月26日土曜日

南からの暴風が吹き荒れる!

今日は朝から南からの暴風が吹き荒れていました。


ネイチャーセンター正面の小島には波しぶきが打ち寄せていて、それをかぶりながら寝ているカモたちが気の毒に見えました。










ヨシ刈り跡地の岸辺には、シラサギ類が群れていました。強風に耐えるために、みんな首を縮めて姿勢を低くして、風上側を向いていました。










このシラサギ類の群れの内訳は、小さいのはコサギ、大きいのはダイサギ、と思ったのですが、ダイサギの中にかなり小さな個体が混じっていました(左から2羽目)。みとら撮影。










この小さなダイサギは、夏鳥として日本に渡っている亜種チュウダイサギで、その両端にいる大きなダイサギは、冬鳥として日本に渡ってくる亜種ダイサギです。近頃は園内でダイサギを見かけなかったので、この混群は昨晩渡ってきたのでしょう。このように2つの亜種を見比べながら観察できる機会は貴重です。

アオサギとダイサギの混群。亜種ダイサギはアオサギよりもやや大きく見えますが、亜種チュウダイサギはかなり小さく見えるので、一見チュウサギ?と思ってしまいます。











水鳥観察桟橋の正面の岸辺で、オオタカがオカヨシガモを仕留めていました。この冬はあまりオオタカを見かけなかったので、久しぶりです。















特に邪魔者もおらず、大きな獲物なのでその場で羽毛をむしり始めるかと思っていたら、片脚で獲物をつかんで飛び去ってしまいました。自分と大差ない大きさの獲物をつかんだまま飛び立つとは、すごい力ですね。





































春らしい鳥、コチドリのペア。この春初めての証拠写真です。










メダカ池ではハシブトガラスのペアが水浴びをしていました。これが本物の「カラスの行水」です。


夜になってもまだ暴風が収まりません。明日は刈り倒したヨシの片付けを予定しているので、明日までにこの暴風が収まってくれることを祈ります。

(きりぎりす)

2022年3月25日金曜日

くるくる回るハシビロガモ

ヘラサギの香川さんとコハクチョウの吉田さんが姿を消してしまい、寂しくなってしまった米子水鳥公園ですが、今面白いのはハシビロガモです。

水面のあちらこちらで、つがいがクルクルと回っているのです。

その様子がこちら。



その光景は、まるで高いところから眺めた舞踏会のようです。踊っている(ようにみえる)のはハシビロガモのペアですから、まさにカモの舞踏会ですね。
ハシビロガモの番いは、頭を突き合わせながら水面をクルクル回ることで渦を作り、水中に漂うプランクトンを渦の中心に集めて食べているのです。これを大規模に行っているのが、真冬によく見られる「かもだんご」です(注:米子水鳥公園用語です)。

ハシビロガモ以外にも、ペアで行動しているカモがあちらこちらで見られるようになりました。

とても分かりやすい、マガモのペア。右がオス、左がメスです。
















そしてこちらは、分かりにくいカルガモのペア。手前がメスで奥がオスです。















マガモ、カルガモ、ハシビロガモはつがいで行動しているものがよく見られますが、そのほかのカモ類は、あまりペアで行動していません。もうそろそろ繁殖地に向かわなければいけないのに、まだペアが成立していなくても大丈夫なのかな?



ヒヨドリで賑わっていたクロガネモチの木は、23日までに赤い実が食べつくされて、丸坊主になっていました。































食べるものが無くなってしまったヒヨドリは、ヒサカキの花を食べていました。



























































今日はゴールデンウィークのような暖かな一日で、やや視界不良でしたが大山が見えていました。































池にはまだカモ類がたくさんいます。特に、ハシビロガモ、キンクロハジロ、オカヨシガモ、コガモが目立ち、ヒドリガモも増えてきました。池の中央あたりにはミコアイサがいて、500m先の半島の先端付近にはツクシガモがいます。そろそろ春のカモ「シマアジ」がやってくる頃ですが、いつ現れるかな?楽しみです。

(きりぎりす)

2022年3月23日水曜日

香川さんも吉田さんもいなくなる

今朝、コハクチョウの吉田さんに逢うのを楽しみに出勤したのですが、吉田さんの姿がありませんでした。21日にコブハクチョウに激しく攻撃されたそうで、それが原因かもしれません。休館日だった昨日も記録がありません。

一方、長期滞在中だったヘラサギの香川さんは、昨日(22日)までは確認されていました。しかし、今朝から姿が見えず、これがこの春の終認かもしれません。12日間の滞在でした。

22日の朝8:13に撮影された香川さん。休館日に園内の工事立ち合いのために出勤していた館長撮影。











近頃、コブハクチョウの番いが頻繁にやってきます。この春に園内で繁殖しようと思っているのかもしれません。だとすれば、園内はこの2羽の縄張りと化し、コブハクチョウの「てっちゃん」や、そのつがい相手の吉田さんは追い払われてしまいます。

今日もやってきたコブハクチョウの番い。あとからやってきた独身のコブハクチョウ(てっちゃんではない)をあっという間に追い払ってしまいました。おそらく、21日に吉田さんを激しく攻撃したのも、このつがいでしょう。9:51撮影。
















ハチジョウツグミがいました。9:25撮影。
今は、これまでいた鳥が去ってしまう一方で、新たな鳥が渡ってくる時期でもあります。















先週から実施していたヨシ刈りは、昨日までに完了しました。次は、27日に園路沿いに刈ったヨシを運び出す作業が控えています。ヨシ刈りが終わったネイチャーセンター北側の風景。8:35撮影。















夕方、ヨシ刈り後の岸辺にコサギが集まりました。ねぐら入り前によく見られる「集会」のようです。なぜかこの場所は、ヨシがあってもなくても鳥たちに人気です。17:46-17:47撮影。





















香川さんとのお別れは仕方ないですが、吉田さんはこれから1か月くらい滞在してくれる見込みだったので、姿を消してしまったのはとても残念です。また帰ってきてくれることを祈ります。


(きりぎりす)

2022年3月21日月曜日

コハクチョウが飛び去り「吉田さん」がやってきた!

コハクチョウ達が北に帰り、寂しくなってきました。それでも、今朝は45羽のコハクチョウが園内で夜を明かしていました。

全てのコハクチョウが飛び立った後、なぜか園内に1羽残っているハクチョウがいました。よく見ると、左の翼を傷めています。















このコハクチョウのくちばしのパターンを見ると、私たちが「吉田さん」と呼んでいる怪我をして北に帰れない個体のようです。飛べなくなってもう10年以上、中海周辺で生きています。

吉田さんのつがい相手であるコブハクチョウの「てっちゃん」らしき個体も現れました。しかし、せっかく吉田さんと合流して挨拶を交わしたのに、他のコブハクチョウに追い払われてしまいました。







2022年3月20日日曜日

今年は長期滞在のヘラサギの「香川さん」





米子水鳥公園の今シーズンの土日祝日朝7:00開館も

あと、明日(3月21日)と来週の土日を残すのみです。

既に朝7:00に残ているコハクチョウはいないっかたのですが

7:20分ごろ50羽程のコハクチョウの群れがやってきました。

渡りの途中でだったのでしょうか、しばらくするとすぐに飛び立って行ってしまいました。


これに対して、ヘラサギの「香川さん」がヨシ刈り作業を横目に、

今日も水鳥公園に滞在しています。既に10日目の滞在に入りました。