2021年8月29日日曜日

セイタカシギが3羽に増えた!

今日は有資格者のボランティアさんが鳥類標識調査を実施しました。

調査結果:
・シマセンニュウ N14
・ウグイス              N1
・セッカ                 N1
・オオヨシキリ      N1

以上、4種17羽(すべて新規)

昨日よりはシマセンニュウの捕獲数が増えましたが、まだまだ低調です。
まだヨシ原の鳥たちの渡りが活発化していません。

今日の調査の注目の鳥はこちら。ウグイスのメス幼鳥です。
ウグイスの幼鳥は成鳥と比べて黄色っぽい羽色をしています。
昨日のツバメ幼鳥と同じく、とってもかわいかったです。














さて、園内の池の鳥たちの様子は、
シギ類の姿が少しずつ見られるようになってきました。

昨日の夕方は、トウネン2、ハマシギ6(暗くて遠かったので同定に自信がありませんが)が岸辺を歩いていて、今日はコアオアシシギ5羽、ソリハシシギ2羽が現れました。

そして、セイタカシギが3羽に増えました。














セイタカシギが歩き回っている浅瀬の背景には、見事にヨシ原に溶け込んでいるゴイサギ幼鳥がいました。どこに何羽いるか分かりますか?















近頃、コブハクチョウが1~2羽飛来するようになりました。園内に留まりはせず、いつも豪快な音を立てて着水、登場します。














水に漬かっているダイサギ。今日も暑かったので、暑気払いかな?














昨日から、池の中央部あたりにカンムリカイツブリの夏羽が1羽います。この時期に現れるのは珍しいです。














館内のエアコン設置工事はほぼ終わりました。エアコンの試運転では、驚くほど館内が涼しくなりました。予想以上の威力です。9月になってもしばらくは残暑が厳しいと思うので、エアコンのありがたさが実感できそうです。9月1日の再開園をどうぞお楽しみに!

(きりぎりす)

2021年8月28日土曜日

ヨシ原の小鳥の渡りが停滞中

8月25日に実施した鳥類標識調査の結果が低調で、これからは捕獲数が増えてくるだろうと期待して、26日、28日も調査を実施しました。この二日間の調査結果をお知らせします。

2021年8月26日(木)

・オオヨシキリ  N7

・シマセンニュウ N8

・セッカ     N1

以上、3種類16羽(すべて新規)


2021年8月28日(土)

・シマセンニュウ N4R1

・ツバメ     N1

・オオヨシキリ  N1

・セッカ     N1

以上、4種類8羽(新規7羽、再捕獲1羽)


ここ数日、ヨシ原を経由する小鳥の渡りが停滞しているようです。昨年の同時期は3~6種類が毎回30~50羽捕獲されています。天気はそれほど悪くないのに、なぜ鳥が動いていないのでしょう?不思議です。周辺地域で行われている標識調査の状況も気になるところです。


今日の調査も低調に終わりましたが、この鳥のおかげで救われました。

ツバメの幼鳥です。まだ額や喉に赤味が全くない、とても幼くかわいい個体で、観察して癒されました。水鳥公園の調査ではあまり捕獲されない鳥なので、貴重な記録です。











今日の調査でもう一つ収穫だったのは、リング付きのシマセンニュウが捕獲できたことです。幼鳥だったので、今シーズンどこで標識された個体かな?と期待しながらリング番号を読んだところ、25日に私がここで標識した個体でした。

ちょっと残念ではありましたが、放鳥後も元気に過ごしているのが確認できて良かったです。また、シマセンニュウは標識後に再度捕獲されることが少なく、すぐに次の中継地へと移動してしまう傾向があるので、まだ園内に滞在していたのが確認できたのも興味深いです。


さて、秋のヨシ原の小鳥の渡りが本格化するのはいつでしょう?


一方、園内の鳥の様子もお知らせします。

近頃、時々姿が見られるようになったクロハラアジサシ夏羽。変な姿勢ですが、この後、左側からカワウが飛びついてきて、とまっていた杭を横取りされました。カワウの接近に気づいて避難準備をしていたのです。8/26撮影。











今朝見られた唯一の旬な鳥、セイタカシギ。

9月1日の再開園まで居てくれますように。











天敵の襲来や大雨に見舞われて、全く子育てが捗らなかった今年のカイツブリですが、まだあきらめていません。現在、ネイチャーセンターから浮巣が3~4か所確認できています。










この他、ネイチャーセンターの正面や、池の南岸(ネイチャーセンターからみて右側の岸辺)がサギ類で賑わっています。最も多いのがダイサギで、チュウサギ、コサギ、アオサギも一緒にいます。ゴイサギも池の北岸の樹木の茂みに点々ととまっています。カワセミの幼鳥も、賑やかに鳴きながら池の上を飛び交っています。


(きりぎりす)

2021年8月25日水曜日

こんな日もあります

今日も早朝から鳥類標識調査を実施しました。
シマセンニュウがたくさん捕獲できて、あわよくばウチヤマセンニュウも捕れたらいいな、と期待していたのですが、今日は全く鳥の気配がありませんでした。 

 今日の調査結果 
・オオヨシキリ  N2 
・シマセンニュウ N4
 合計、2種類6羽(すべて新規)

昨晩は渡っている鳥がいなかったのでしょうか。 この時期にこれほどまでに捕れないことは珍しいのですが、こんな日もあります。

園内の鳥:
コブハクチョウ  2羽 久しぶりに来園
クロハラアジサシ 1羽
セイタカシギ メス1羽
アオアシシギ   1羽 鳴きながら飛んでいたが、降りる場所が無くて素通り?
ダイサギ     64羽 早朝に南岸の小さな池に群れる
チュウサギ    16羽 同上
コサギ      10羽 同上
ゴイサギ     7羽 早朝に北岸の樹木にとまる
アオサギ     3羽 シラサギ類に混じる
など、25種類。

(きりぎりす)

2021年8月21日土曜日

要注意な生き物を発見!

 今日は早朝から鳥類標識調査を実施しました。結果は、シマセンニュウとオオヨシキリの2種しか捕獲できませんでしたが、数は昨年並みで、順調にシマセンニュウが渡ってきていることが確認できました。

ところで、調査の最中に、要注意な生き物を見つけました。

マダニです。米子水鳥公園にはシカやイノシシ、ノウサギがいないのであまり見かけないのですが、タヌキやキツネ、イタチはいるので、園内にマダニがいないわけではありません。











今回見つかった個体は体長2.5mmくらいでした。個体によって大きさは様々です。









マダニに食いつかれると取り除くのが厄介ですし、感染症のリスクもあるので、屋外活動の際には肌の露出を最小限にすることをお勧めします。

水鳥公園の自然観察イベントに参加される際も、素足にサンダル、半ズボンという服装は避けていただきたいです。靴下をはいて運動靴または長靴、長ズボンの着用が安全です。マダニの他にも、草負けや虫刺され、日焼け、転倒による怪我など、注意すべき危険はたくさんあります。


今日の調査結果:
・シマセンニュウ N63
・オオヨシキリ  N3
合計2種66羽(すべて新規)

(きりぎりす)

2021年8月19日木曜日

今日の鳥模様20210819

ただいま、ネイチャーセンター内はエアコン設置工事の真っ最中です。皆様には8月31日まで入園して頂けないので、工事中の園内の鳥の様子をお知らせします。


工事が始まる前の早朝に、ネイチャーセンター前浜の様子を覗いてみると、ゴイサギがたくさん集まっていました。毎年夏の終わりごろから園内にサギが多く集まるようになり、開館前のネイチャーセンター前が賑わいます。当然、工事が始まると、サギたちは人の気配を察して散らばってしまいます。










少し視線を奥に向けると、5本杭の右端に小さな鳥がとまっていました。









クロハラアジサシでした。秋の渡りの真っ最中なので、そろそろ第1回冬羽が現れてもよさそうですが、この個体は成鳥夏羽ですね。










ネイチャーセンター右手の小さな池は、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギで賑わっていました。今の水鳥公園の主役はサギ類です。









さて、今朝も秋の鳥類標識調査を実施しましたが、雨が降ったりやんだりして捗りませんでした。捕獲できたのはいつもどおりの顔ぶれでしたが、1羽変わった鳥がいました。

このシマセンニュウは、下嘴が変形しており口を閉じることができません。この写真は口を閉じた状態なのですが、先端部がこれだけ開いてしまっています。

右側









左側











この状態で、きちんと食事ができているのか、口の中が乾かないのか、心配になりますが、この個体は成鳥で栄養状態も悪くありません。いつ、どうして嘴が変形したのかは分かりませんが、きちんと生活できているようです。

今日の調査結果:
・シマセンニュウ N11
・セッカ     N1、R1
・オオヨシキリ  N4
合計3種17羽(N16、R1)
※Nは新規、Rは再捕獲。

(きりぎりす)

2021年8月15日日曜日

雨がやんで秋の渡り鳥調査を始めました!

昨日は一日中雨が降り続いていましたが、今朝になってようやく雨がやみました。

またしても、園路の端まで池の水が押し寄せて、メダカが泳いでいました。


今朝の水位は68cm。また大幅に水位が上がってしまいました。










また水没してしまったネイチャーセンター前浜の風景。

前浜の右隅にある砂山から、ハシボソガラスがスッポンの卵を何度か持ち去っていました。大雨で砂の中に産んであった卵が露出してしまったのかな?写真は撮れませんでした。









ようやく使えるようになったメダカ池が、またしても水没。今週中は雨が降り続くようなので、水が引くのはかなり先になりそうです。











今最も幼いカルガモの親子も前浜にやってきました。














雨がやんでホッと一息、という感じのサギとカワウ。カワウはやっと気持ちよく羽が干せますね。















珍しいことに、アマサギの夏羽2羽が500m先の半島にいたのですが、ハヤブサが突っ込んできてシラサギ類を仕留めて食べ始めたので、水鳥観察桟橋に避難してきました。








今日は夏休みベントの最終日です。ダンゴムシレースは今日で今週の順位が決まります。誰が優勝するでしょう。閉館間際に大逆転劇があるかも?













生き物缶バッチづくりコーナーも今日で終わりです。これは、今日のお客様が製作した、ステキなオリジナル野鳥缶バッチです。作りたいと思いつつ、まだ作っていないという方は、今日の閉館までにお越しくださいませ。





さて、雨がやまなくて秋の鳥の渡り調査がなかなか始められませんでしたが、いよいよ今日からスタートです。今季初調査で標識放鳥できた鳥をご紹介します。

オオヨシキリのオス成鳥(第2回冬羽)。全く鳴かなくなり存在感がなくなりましたが、ヨシ原の中に多く潜んでいます。





今でもよく囀っているセッカ。この個体は幼鳥でした。





そして、今最も旬な鳥、シマセンニュウ。と思ったら、ウチヤマセンニュウ幼鳥でした。昨年は嘴が短いのに翼の形がウチヤマセンニュウという困った個体が多く捕獲されましたが、この個体は間違いなしです。ウチヤマセンニュウは3年連続で捕獲されました。





今日の調査結果:
セッカ       N3
シマセンニュウ   N1
ウチヤマセンニュウ N1
オオヨシキリ    N7
合計、4種類12羽。すべて新放鳥。


明日から31日まで休園期間に入りますが、職員は通常どおり勤務しております。休園期間中は接客業務はできませんが、その分調査業務を頑張って、その成果を発信予定です。

(きりぎりす)

2021年8月9日月曜日

嵐の中の鳥たち

今日は台風9号が鳥取県に最接近したため、午前10:00過ぎごろから大荒れの天気となりました。ネイチャーセンターのあちらこちらで、窓枠から雨水が吹き込んできたり、雨漏りがおきたりしました。


このような天気の時に一番心配なのは、カイツブリの巣です。

桟橋から右手およそ100m先にあるカイツブリの巣。卵が少なくとも3個見えますが、浸水寸前です。親鳥が懸命に水草を運んで巣の嵩上げをしていました。










ネイチャーセンターの左手前方およそ50m先に最近できた、2個目のカイツブリの巣。卵が1つあるようです。こちらも巣の補強に大忙しです。












水鳥公園では珍客のウミネコが1羽いました。嵐の中で避難してきたのかな?














西や西北西から強い風雨がきていたので、Jr.レンジャーの森前の園路は森で風雨が遮断され、平穏だったようです。ツバメたちが園路に降りて嵐をしのいでいました。














そして、ネイチャーセンターの窓際にもツバメが雨宿りにやってきました。















あどけない顔つきの幼鳥です。かわいいですね~♪














このほか、8:35頃にアカエリヒレアシシギを4羽確認しました。同じ頃にオオジシギ1羽、シマアジ1羽も確認しましたが、シマアジは発見後まもなく、粟嶋神社横のトンボ池方向へ飛び去りました。シマアジはいる日といない日があるので、水鳥公園周辺を動き回って過ごしているようです。

(きりぎりす)

2021年8月8日日曜日

今日のオオジ様

「オオジ様」ことオオジシギは、今日も2羽健在です。

1羽目。










2羽目。









大体、いつもこんな感じで見えます。まるで心霊写真のようですが、お判りいただけましたでしょうか。


時々、草の合間から姿がよく見えるときもあります。









ストレッチを始めて、翼や尾羽を見せてくれたらラッキーです。










オオジシギは、ネイチャーセンターから右手に見える、池の浄化設備周辺の草地でよく見られ、草地からヒョッコリ顔を出しています。ネイチャーセンター目の前(前浜)も似たような環境なので、ここにもやってきてくれると嬉しいのですが…。そっくりなタシギは、よく前浜に現れます。


もう一つの今が旬な鳥、アオアシシギ。今日は他にもタカブシギが1羽いました。コアオアシシギっぽい鳥も1羽見えたのですが、きちんと確認できていません。










現在、オオジシギが潜んでいる浄化設備横の小さな池には、近頃サギ類が多く集まっています。この写真には、左からコサギ、ダイサギ、アオサギ、チュウサギが写っていて、このほかにもゴイサギがいました。園内にサギ類が多く集まるのは、夏の終わりを象徴する光景です。













(きりぎりす)

2021年8月7日土曜日

タカブシギ到着!

今日の秋らしい鳥は、

アオアシシギ1,オオジシギ2,タカブシギ1

でした。タカブシギは今季初認です。

コチドリも2羽いました。


オオジシギは2羽確認できました。

一日中、発見場所周辺に潜んでいました。

この写真は1羽目で、4日に確認した場所とほぼ同じです。

もう1羽は、ここから右斜め後方に見える、

途切れた畔にいました。










シマアジが確認できなかったのは残念ですが、

着実に秋の新着の鳥が増えつつあります。

次に現れる秋の鳥が何なのか、楽しみです。


(きりぎりす)

2021年8月4日水曜日

トウネンとオオジシギもやってきた!

今朝、ネイチャーセンター右手に見える浄化設備の横の小さな池に、トウネンが1羽いました。7/28にハマシギ1羽、7/30~7/31にシマアジエクリプス1羽が飛来しており、少しずつ旅鳥の出現が相次いでいます。

夕方に、朝トウネンがいた辺りを見るとまた鳥影が見えたので、まだトウネンが動かずにいるのか、と思いながら望遠鏡で確認すると、オオジシギでした。これはもう、秋の渡りが始まっているのは確実ですね。

小さな池の中央に渡してある、枕木の木道の上に座り込んでいました。










別角度から。長旅で疲れているのか、それとも猛暑にうんざりしているのか、目をショボショボさせながら長時間座り込んでいました。













オオジシギの背景に見える松並木の木陰には、トビとハシブトガラスが相席でとまっていました。普段は犬猿の仲の両種ですが、暑すぎてケンカする気も失せているのかな?

















顔つきと出現時期から、オオジシギで間違いないとは思いますが、もう少し特徴を確認したいと思い見張っていたところ、ようやく立ち上がって羽繕いとストレッチを始めました。








































そして木道をゆっくりと歩いて、すぐ近くの草むらへとゆっくり飛び込んでいきました。お食事の時間のようです。

















オオジシギを見張っていたら、視界の端にシマアジが飛び降りてきました。オスのエクリプスで、先日現れた個体と同じかもしれません。ネイチャーセンター目の前にやってきた直後に姿を消していたのでもう去ったのかと思っていましたが、まだ滞在していたようです。







まだまだ猛暑が続く見込みで全く秋らしさは感じられませんが、そろそろ秋の旅鳥を探し始めたほうがよさそうです。ステキな出会いに恵まれるかもしれません。

(きりぎりす)