2021年8月28日土曜日

ヨシ原の小鳥の渡りが停滞中

8月25日に実施した鳥類標識調査の結果が低調で、これからは捕獲数が増えてくるだろうと期待して、26日、28日も調査を実施しました。この二日間の調査結果をお知らせします。

2021年8月26日(木)

・オオヨシキリ  N7

・シマセンニュウ N8

・セッカ     N1

以上、3種類16羽(すべて新規)


2021年8月28日(土)

・シマセンニュウ N4R1

・ツバメ     N1

・オオヨシキリ  N1

・セッカ     N1

以上、4種類8羽(新規7羽、再捕獲1羽)


ここ数日、ヨシ原を経由する小鳥の渡りが停滞しているようです。昨年の同時期は3~6種類が毎回30~50羽捕獲されています。天気はそれほど悪くないのに、なぜ鳥が動いていないのでしょう?不思議です。周辺地域で行われている標識調査の状況も気になるところです。


今日の調査も低調に終わりましたが、この鳥のおかげで救われました。

ツバメの幼鳥です。まだ額や喉に赤味が全くない、とても幼くかわいい個体で、観察して癒されました。水鳥公園の調査ではあまり捕獲されない鳥なので、貴重な記録です。











今日の調査でもう一つ収穫だったのは、リング付きのシマセンニュウが捕獲できたことです。幼鳥だったので、今シーズンどこで標識された個体かな?と期待しながらリング番号を読んだところ、25日に私がここで標識した個体でした。

ちょっと残念ではありましたが、放鳥後も元気に過ごしているのが確認できて良かったです。また、シマセンニュウは標識後に再度捕獲されることが少なく、すぐに次の中継地へと移動してしまう傾向があるので、まだ園内に滞在していたのが確認できたのも興味深いです。


さて、秋のヨシ原の小鳥の渡りが本格化するのはいつでしょう?


一方、園内の鳥の様子もお知らせします。

近頃、時々姿が見られるようになったクロハラアジサシ夏羽。変な姿勢ですが、この後、左側からカワウが飛びついてきて、とまっていた杭を横取りされました。カワウの接近に気づいて避難準備をしていたのです。8/26撮影。











今朝見られた唯一の旬な鳥、セイタカシギ。

9月1日の再開園まで居てくれますように。











天敵の襲来や大雨に見舞われて、全く子育てが捗らなかった今年のカイツブリですが、まだあきらめていません。現在、ネイチャーセンターから浮巣が3~4か所確認できています。










この他、ネイチャーセンターの正面や、池の南岸(ネイチャーセンターからみて右側の岸辺)がサギ類で賑わっています。最も多いのがダイサギで、チュウサギ、コサギ、アオサギも一緒にいます。ゴイサギも池の北岸の樹木の茂みに点々ととまっています。カワセミの幼鳥も、賑やかに鳴きながら池の上を飛び交っています。


(きりぎりす)