2022年5月29日日曜日

ヘラサギが上空を通過!

10:35頃、ネイチャーセンター前にヘラサギが飛んできました。珍客の突然の登場に、その場にいた一同、びっくり!

そのままネイチャーセンター前に降りてくれたらよかったのですが、ヘラサギはネイチャーセンター北側を通過して西の空へ飛び去ってしまいました。残念。


西へ飛び去るヘラサギ。昨年生まれの若い個体のようです。










現在、園内に見える鳥の姿がとても少なく、職員泣かせの季節となりました。屋外にはヌカカが多数活動しており、屋外散策もおすすめできません。せめて、カルガモの親子が見られるようになれば、お客様に喜んでいただけるのですが…。風がない日にご来園の際には、虫よけ対策をしてお越しいただくことをお勧めします。

(きりぎりす)

2022年5月26日木曜日

今年の初クワガタ

今日、今年初めて園内でクワガタを発見しました。もうクワガタの季節なのですね。




手に取ってみると、なかなか立派なサイズのヒラタクワガタでした。傷一つないピカピカの個体です。

















体長は6cmくらいでした。右隣は、精巧なオオクワガタのフィギュアです(明らかに大きすぎ)。















大きすぎるオオクワガタのフィギュアと対面するヒラタクワガタ。このヒラタクワガタはとても大人しくて、指でそっとつついてみても全く威嚇姿勢をとりませんでした。フィギュアに対しても、全く無反応でした。



















スタッフ一同、ヒラタクワガタを見て初夏の到来を実感した後、このヒラタクワガタは元の場所に戻しました。
もし、園内でクワガタやカブトムシなどを見つけても、持ち帰らないでください。後からきたお客様にも観察して頂けるように、触らずにそっと観察して頂きますよう、ご協力をお願いします。

ところで、現在は園内で最も不快な昆虫、ヌカカ(通称カンタクムシ)の活動シーズン真っただ中です。これは、私の不織布マスクに這っていたトクナガクロヌカカ。マスクにあいた長方形の穴の長さは約1.8mmです。












時間帯や気象条件によって、ヌカカの数は大きく増減します。今後7月中旬ごろまで、米子水鳥公園を含め、中海の北岸エリアを歩く際には、虫よけ対策をお勧めします。

(きりぎりす)

今日の鳥の様子20220526

ネイチャーセンターからみた園内風景。鳥の姿がとても少なく、ご案内が難しい季節となりました。










ネイチャーセンター前の小島に集う、今見られる鳥たち。カルガモ、マガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、カイツブリがいます。










水草をついばむオオバン。これからの時期は、池の底から水草が次々と伸びてくるので、食べ物には不自由しません。













ゴカイを捕らえたダイサギ。時々、びっくりするほど大きなチチブ(ハゼの一種)を捕らえて食べていることがあります。
















昨日から、Jr.レンジャーの森の中でオオムシクイが囀っています。今日もさえずりが聞こえたので、その姿を撮影しようと頑張りましたが、残念ながら捉えられませんでした。

その代わりに、オオムシクイ(Kamchatka leaf Warbler)と同じWarblerの仲間であるオオヨシキリ(Oriental reed Warbler)を撮影。オオムシクイを発見した職員マルコメによると、オオムシクイは同じ樹にとまっていたオオヨシキリに追い立てられていたとか。













明日以降もさえずりが聞こえたら、オオムシクイの姿を捉えるのにチャレンジしようと思います。

それにしても、今年はまだカルガモの親子が現れません。いつになるかな~。

(きりぎりす)

園内の草刈りはじまる

そろそろ園内の草が伸びてきたので、今日から定期草刈りを始めました。

初日の今日は、レンタルした乗用草刈り機で平坦な場所を刈り払ってから、













水際はエンジン刈り払い機で刈りこみます。
















草刈りをしていると、色々なものが見つかります。


巣立ち間際のヒバリのヒナがいました。ヒナには刈り払いが終わった場所に避難してもらいつつ、新たに巣がないか、ヒナがいないか注意しながら作業を続けました。










草むらの中から出てきたカルガモの卵。










このように、巣ではない場所に卵があった場合は、おそらくカラスが巣から盗んで隠したものと思われます。













今後7月まで、毎週木曜日に野鳥保護区内の草刈りを実施します。

(きりぎりす)

2022年5月25日水曜日

園内の最恐生物が入館してきた!

14:00頃、開けてあった展望ホールの窓から、オオスズメバチが飛び込んできました。

知らせを受けて現場に急行。貴重な機会なので撮影を試みました。しかし、ガラス面をウロウロと這いまわるので、なかなかうまく写りませんでした。(みとら撮影)









なめらかな垂直のガラス面でも、爪の間の吸盤(爪間盤)でスイスイ這いまわるオオスズメバチ。顔が怖い!










このまま放っておくと危ないので、とりあえず捕獲。これで一安心です。体長が5cmくらいもある、巨大な女王バチです。(みとら撮影)









ケースに閉じ込められて怒り狂うオオスズメバチ。ケースの蓋の裏に噛みつきまくり、カチカチと音が鳴っていました。毒針だけではなくあごも強力なので、かまれたらとても痛そうです。すごく怖い!









せっかくなので、館内にある精巧なオオスズメバチのフィギュアと並べて見比べてみました(フィギュアの体長は約11cmです)。あらためてフィギュアの完成度の高さに驚かされました。ところで、オオスズメバチはこのフィギュアを見てどう思っているのかな?(みとら撮影)
















春から秋は昆虫が活発に活動しているので、網戸がない窓は開けっぱなしにするべきではありません。開けっぱなしにしておくと、色々な虫が館内に入ってきてしまい、時にはこんな怖いお客さんが入ってきてしまうこともあります。(ヌカカはとても小さいので、網戸をしていてもお構いなしに侵入してしまいますが)

窓を開ける場合は用が済み次第、窓を閉めていただきますよう、ご協力をお願いします。

もし、館内にハチが侵入しているのを見かけたら、お近くの職員にお声掛けください。職員が速やかにハチを捕獲して、屋外に逃がします。


それにしても、今年はなかなかカルガモの親子が現れません。ネイチャーセンターの近くの巣は、みんなカラスに襲われてしまったのかな?

(きりぎりす)

2022年5月19日木曜日

この時期に見られる鳥20220519

今週に入ってから、急に鳥の数が少なくなりました。これまで園内に群れていた鳥たちが、繁殖地に向けて旅立ったのでしょう。毎年6月は一年で最も鳥が少ない時期となります。

鳥はかなり少なくなりましたが、全くいなくなるわけではありません。少ないながらも今の時期に見られる鳥の例として、今日の鳥をご紹介します。

コチドリのペア。草が生えていない水辺がお好みです。










賑やかに囀りながら飛んでいるヒバリ。草地に降りていることもあります。










今が旬なチュウサギ。首を長く伸ばしているとダイサギと紛らわしいですが、くちばしが短いので顔つきが異なります。










ネイチャーセンター正面右手の小島でくつろぐカルガモのペア。ヒナを連れた姿が見られるようになると、鳥が少ない時期でもお客さまに喜ばれるので、親子の登場が待ち遠しいです。











閲覧注意!この後にヘビが登場します。


カルガモのペアの隣に目を移すと、冬の居残りであるホシハジロが座っていました。この時、ホシハジロの背景に意外なものが映り込んでしまったのですが、お判りいただけましたでしょうか。












何と、座っているホシハジロの背後に、アオダイショウが這っていたのです。















ホシハジロの左横を拡大。石の隙間にアオダイショウの顔が写っていました。
















この後アオダイショウは、水面に降りてこちらに向かって泳いできました。




























あっという間に目の前の岸に上陸。驚くほど泳ぎが速いです。
















頭を上げて辺りをうかがうアオダイショウ。やがて草むらの中に潜っていきました。















アオダイショウは、子育て中の野鳥にとって、カラスと並んで最も厄介な天敵です。空以外はどこにでも行けるので、卵やヒナの逃げ場所がないのです。ご覧のとおり泳ぎも得意なので、水に囲まれた島や水面に作られた巣にも難なくたどり着けます。

私が最初に観察していたカルガモのペアのオス(手前)が、観察中にふと左(カルガモから見ると右)に目を向けたのですが、これはアオダイショウの存在に気づいたからだったのですね。それにしても、カモたちはアオダイショウがこんなに近くにいても驚かず、逃げませんでした。自分が襲われないことを確信しているようでした。

















さて、話がヘビにそれてしまったので、今の鳥について話題を戻します。


カイツブリとオオバン。カイツブリは早く巣を作りたくて仕方がないようですが、巣の材料となる水草がまだ伸びていないので水草待ち状態です。
一方、オオバンは冬鳥ですが、近年は夏でもいることが珍しくなくなってきました。以前、抱卵までしたことがあるので、また繁殖行動が見られないか、注目しています。















今月上旬まで池の奥に群れていたスズガモは、すっかり少なくなりました。














冬はカモ類が主役ですが、夏はサギ類が目立ちます。背中の飾り羽が美しいダイサギ。先に紹介したチュウサギよりも首と嘴が長いです。





サギ類は、子育てが終わると(7~8月頃)園内に集まってきて賑わいます。また、冬にはあまり見られなかったゴイサギが比較的よく現れます。

初夏は、一見、鳥が全くいないように見える日もありますが、解説スタッフがその時に見られる鳥を探してご紹介いたします。また、カルガモの親子が見られるのはこの時期だけです。昨年は5月20日にカルガモの親子が初めて確認されました。さて、今年はいつになるでしょう?

(きりぎりす)

2022年5月15日日曜日

オオヨシキリが水上で乱闘!

ネイチャーセンターの正面中央にある、ヨシが茂る小島。ここをめぐってオオヨシキリが激しく争っていました。



小島の手前上空でもみあった2羽が、絡み合いながら池に落ちました。それでもお構いなしに戦いは続きました。カイツブリと同様、マウントをとったほうが勝ちのようです。

上の個体がライバルにかみつき、水に沈めようと押さえつけています。




下の個体も、下から相手の胸に噛みつきながら応戦!










両脚で蹴り合う両者。










互いの嘴に噛みつきながら乱闘は続きました。








そしてついに、完全にライバルを池に沈めてしまいました。これで勝負が決まったようです。ところで、沈められた個体は大丈夫かな?




2羽とも無事水面から飛び立ちました。沈められた個体も無事でよかったです。






激しい戦いの末、ヨシの小島を勝ち取った個体。全身ずぶぬれです。





しかしながら、ここはハシブトガラスが毎日様子を見に来るので、おすすめの営巣場所とは思えません。こんなに苦労して勝ち取った場所なのに…。


米子水鳥公園は、オオヨシキリがとても観察しやすいです。2階から見下ろすので、ヨシにとまっているオオヨシキリの姿がよく見えて、望遠鏡も完備されています。ガラス張りの室内から観察するので天気が悪くても大丈夫。しかも解説スタッフ付き。野鳥を見慣れていない方でも、手ぶらでオオヨシキリウォッチングを満喫できますよ♪
オオヨシキリは、姿も声も特に美しい鳥ではありませんが、愛嬌があって面白い鳥です。















樹上にとまるとただの地味な鳥ですが、




ヨシにとまるとしっくりきます。やっぱり、ヨシキリはヨシにとまっている姿が一番お似合いですね。



ところで、昨日ハヤブサに襲われたセイタカシギとコアオアシシギですが、今朝はセイタカシギは1羽しかいませんでした。しかも、ネイチャーセンター北側のヨシ原がえぐれているところから一日中動きませんでした。やっぱり、昨日のショックが大きかったのかな?コアオアシシギ1羽は滞在4日目ですが、ネイチャーセンター前から離れていることが多かったです。


(きりぎりす)