一昨日、昨日と落ち着きがなかった中海のコハクチョウ。
今朝は約400羽が水鳥公園で夜を明かしていました。
正常な数です。
7時過ぎ頃から採食地への移動が始まりました。最も心配だったのが、
採食に出かけたコハクチョウたちが早々と水鳥公園に帰ってくることでした。
しかし、今日は若干の飛来はあったものの、
これまでのような混乱はありませんでした。
飛行船の運航で善処して頂いた成果だと思います。
13時頃の園内の様子。
出かけたコハクチョウが続々と帰ることはなかったものの、
安来の田んぼに移動せず園内に留まる個体が約250羽もいました。
今日は陽射しが暖かい晴天なので、
このような天候の際には、園内で一日のんびり過ごすことは時々あります。
それにしても、多く残りすぎです。
午前中は、全体の1/3程度のコハクチョウが池の北岸(中海の反対側)に偏っており、
中海南岸を飛ぶ飛行船を警戒していることが感じられました。
しかし、時間が経つにつれて徐々に中海側に移動し始め、
普段通りの場所で過ごす個体が増えました。
(通常、日中に園内で過ごすコハクチョウは、池の南岸に集まります)
まだ安来の採食地に行くことをためらっているコハクチョウたち。
ショックから立ち直るまでもう少し時間がかかりそうです。
枯れかけのヨシの葉をかじるコハクチョウが何羽かいました。
普段はあまり見られない行動です。
採食地に行けなくなって3日目になるので、
さすがにお腹が空いてきたのでしょうか。
14:50頃、再び飛行船が登場。
池の南岸で落ち着きつつあったコハクチョウが、
再び北岸に移動をはじめました。
中海の南岸上空を飛ぶ飛行船。
飛行船を避けるように左へ移動するコハクチョウ。
また北岸寄りに偏ってしまったコハクチョウ。
遠くを航行していても飛行船が怖いようです。
しばらくこのような生活が続く見込みです。
ところで、
今朝の鳥類標識調査では、
オオジュリン30羽のほか、ベニマシコが2羽捕獲できました。
鳴き声は聞こえていましたが、
実際に姿が見られたのは今季初めてです。
ベニマシコの成鳥オス。
私自身、標識したのはこれが初めてです。
一方、第1回冬羽オス。
こちらは何度か標識経験があります。
成鳥と比べると、色の鮮やかさに欠けます。
コハクチョウたちは、少しずつ落ち着きを取り戻しつつあります。
飛行船は24日まで安来市内に係留される予定だそうですが、
このままコハクチョウが通常の生活を取り戻しつつ、
飛行船のイベントも盛況に終わるといいですね。
(きりぎりす)