今日は風が強く、時々雨が降る悪天候でしたが、Jr.レンジャーの森にまた何かいるかもしれないと思い、午前中に森の中を歩いてみました。
すると、「グィッ!」という声が聞こえました。これはサンコウチョウの囀りのイントロです。慎重に歩を進めると、案の定、声の主が姿を現しました。サンコウチョウのメスでした。
サンコウチョウは近年、秋の渡りで2018年、2019年に記録されており、渡りの時期に園内に立ち寄る鳥になりつつあるのですが、春に確認されたのは初めてです。残念ながら写真は撮れませんでした。
その後も、他の業務の合間に時々森に入ってサンコウチョウを探していたところ、私の数メートル横の枝にじっととまっている小鳥がいました。
はじめは、またコサメビタキがいた、と思ったのですが、胸から脇腹が黒っぽく雰囲気が違います。詳しく観察した結果、サメビタキでした。これまた園内初記録。私自身、初めて見る鳥です。初記録は今年度6種類目で、わずか1か月半で昨年度と並びました。通算245種類目の鳥です。
とにかく距離が近く、逃げずにじっとしていたので、望遠レンズの最短撮影距離ぎりぎりでじっくり観察・撮影できました。ただし、暗かったので撮影は難しかったです。
園路の突き当たりでは、ホオジロのオスが囀っていました。近頃この辺りでよく見かけるので、近くに営巣しているのかもしれません。
もう園内のあちらこちらで囀りが聞こえるようになったオオヨシキリ。この個体には足環がついていました。いつどこで標識された鳥なのでしょうか。鳥類標識調査員として、とても気になります。
この他、コヨシキリやメボソムシクイ?のさえずりも確認されました。
今年の春は、まるで日替わりメニューのごとく珍鳥が現れます。いったい何が起こっているのでしょうか。これまで野鳥観察ポイントとして注目されていなかったJr.レンジャーの森が、この春で一気に園内のホットスポットに昇格しました。
(きりぎりす)